アメリカでも確定申告は春。法人が3月15日で個人は4月15日が締め。
でも延長申請できるため、ほとんどの会社と、個人経営をしている多くの人が延長を申請してその締め切りは半年後となる。
すなわち、10月15日が締め切りだったわけです。
始めは軽い気持ちでお手伝いを申し出てみたものの、一度手伝うと、「これもやって、あれもやって」っと次から次へと仕事を言いつけられる。
監査部のメンバーはみんなのんびりと過ごしているというのに、私だけはTaxの人たちと一緒にがむしゃらに働くなんて。。。
途中で後悔したものの、それは後の祭り。
短い短い監査のオフシーズンを満喫せずに、Taxの人たちと忙しさを分かち合っておりました。
それにしても、お金持ちの人たちの申告書を作成するのは、なんとも気分の浮かない仕事でございます。
「え?この人お給料$500,000をもらってるの?あら、奥さんは$300,000。それだけかと思ったら、サイドビジネスで$2,000,000!」
そんな人がごろごろといるわけです。
本当にごろごろと。
安月給のためにあくせく働く自分らが惨めに思えてくる。
っという私達も、実は春に時間がなくて夫が延長を申請したため、10月15日までに確定申告を出さなきゃいけない。
いつもは夫がやるのだけど、Taxのソフトウエアもうまく使えるようになったので、今回は私がやることになった。
ちゃちゃちゃのちゃっとデータを入力するだけで、コンピューターがすべてやってくれる。
要した時間は30分程度。ふふ、簡単簡単。
そ、れ、が、、、去年に比べてすごい税額の増加。ガーン。
そりゃぁ、2005年は私が10月から働き出したのに比べて、2006年は、初めて完全にダブルインカム(共働き)になった年。
それでも、お給料は源泉徴収の時点で税金を差し引いての金額になってるはずなのに、それに加えて別途に$7,000もかかってくるなんて。
何か計算が間違っているんじゃないか、なにか控除できるものを忘れているんじゃないか、っと去年の申告書と見比べながら何度もチェックするものの、やっぱり正しい。
どうやら理由は税率がガーンっと上がったせいとAMTというふざけたシステムのせいだと分かった。
AMTというのは、1969年に高額所得者にもっと税金を払わせるようにできた法律。
およそ40年も前にできた法律なのだけど、問題はできて以降ただの一度も調整がされていない。
もちろんインフレで40年前と今では給料の額は変わってきたわけで、40年前の高額所得は今の中級所得になっている。
それでもこのAMTによる財源があまりにも大きな割合を占めているため、そうやすやすと調整できないのが現状。
すなわち私達は、共働きになったことによって、このAMTの対象者になってしまったわけです。
高額所得なんてふっざけんじゃねぇ~よ。
私達がどれだけ貧困に苦しんでいることか!!!
はっきりした額は覚えていないものの、サンフランシスコでは、家族4人で一家の収入がだいたい$30,000に満たない家族を貧困層としているらしい。
それを聞いたらほとんどの人が、「え~~?たった$30,000でいったいどうやって生活するのぉ?」っという。
アメリカでマンハッタンの次に地価物価の高い場所サンフランシスコ。
とてもとても$30,000では一家4人を養うなんてできっこないと思うわけです。
でも。。。
ではあなたと比べて見ましょう。
この人たちは税金を払わなくていい。
申告をすれば、クレジットといって反対にお金がもらえるくらい。
私らの収入から税金をがっぽり引きましょう。
それからこの人たちは、低所得者用の家やアパートに安く又は無料で住むことができる。
そこで私らの年収から住宅ローン、不動産税、修繕費など、家にかかるお金を引いてみましょう。
それからこの人たちは、保育園に子供を預ける場合減額又は全額免除になる。
年収から2人分の保育代を引いて見ましょう。
それからこの人たちは、フードチケットがもらえるため食べ物はただで手に入る。
これはたいした額ではないものの、まぁ、食費も年収から引いてみましょう。
まだまだたくさんあるけれど、この辺で計算機を叩いてみてください。
さぁ、残額は?
結局自由になるお金は、貧困層と呼ばれる人たちとあまり変わらないのでは?
そう、私もあなたも最貧困層。
おいおい、何が高額所得者だ!
なにがAMTだ!
ふっざけんじゃねぇ。
どうせ税金の大部分を戦争に使うんじゃないか!
もうこの国きらぁ~~~い。