台湾映画『海角七号』がやっと日本で上映されることになったと聞いて、私は一人ではしゃいでいる。
この映画を紹介してくれたのは、中国系アメリカ人の同僚。「台湾人と日本人の、60年前と現代のダブルラブストーリー、なかなか面白かったよ。」の一言。
それで台湾人の同僚にこの映画のことを聞いてみたら、なんと無名の監督によって作られて、特に大スターが出ているわけでもないのに、口コミで広がって年齢層を超えて台湾で大ヒット。
台湾の映画史上最高の売上高に達したと言うじゃないですか。
お話は台湾人と日本人のラブストーリーでしょ、これは見なきゃいけないでしょ~~っとすぐにインターネットで見ました。。。。ただ・・・中国語字幕で。
日本語の部分が多いので、結構楽しめたけど、もちろんよくわからん。
それでDVDを借りて今度は英語字幕で見た。
でも中国語ってすっごく短い言葉で、英語の字幕を読むのが間に合わない。
中国語のときよりはわかるけど、やっぱりもやもやすっきりしない。
「日本語字幕でみたいよ~~~~」っと願っていたのです。
会社で一番仲がいい同僚は台湾人。
彼と出会ってからずいぶん台湾のことが詳しくなった。
あまりにも台湾のことを知らない私に「小林よしのりの台湾論を読め」と勧めたのは彼。
彼曰く、「本省人なら誰でも知っている、あの本に書かれていることは事実だ。」
彼は父方も母方も本省人でどちらの祖父母も日本統治下での教育を受けている。
「日本統治」=『悪』だと思っていた私は、きっと日本を心底嫌っているだろうと勝手に決め付けていた。
大違い!
どちらの祖父母も、何かにつけ「日本時代はこうだったのに、中国人が入ってきてからは・・・」っと日本統治時代を懐かしむそうだ。
彼と話をしていると、本当に驚かされる。
特に戦時中の話になると、日本とアメリカの戦局をそれはそれは詳細に知っている。
戦後の「日本は間違っていました、あれは勝ち目のない馬鹿な戦争でした。」という教育を受けてない彼は、「あれは勝てた戦争だったんだ!」っと熱弁をふるう。
「まるで自分の国のことのように話すのね。」と言った私に対して、
「台湾は日本だったんだよ。日本人は台湾人を二等国民とかなんとかで日本人と思ってなかったかもしれないけれど、台湾人は日本人になりきっていたんだ。戦争にも日本人として戦ったんだ。」
えっそうなんだ。。。そういう風に思っているんだ。。。
「世界一親日の国は台湾だよ。」
彼と話をすればするほどわかる、台湾が一度は日本の一部だった歴史を大切に思っていることを。
この映画は台湾語と中国語と日本語が入り混じっている。
彼が言うには「家では台湾語、学校や公の場では中国語、そして祖父母の家に行けばテレビでは日本語のNHKが流れている。」
若い人たちは、日本語がわからないにしても、すごく身近な言語で聴きなれているようだ。
この映画のヒットの理由はいろいろ言われている。
でも内容が日本人と台湾人のラブストーリーだと言うところの意味は深いと思う。
あなたも見たくなった?
こちら日本用の予告編CM
http://www.kaikaku7.jp/
そしてことらは、実際に台湾で使われた予告編CM
http://www.youtube.com/watch?v=z6fH1xNmdJw