えー.
前回の3か月予想.
ごく数人だけですが.
「面白かった」
とコメントをもらったのに気を良くして.
今回は毎週木曜発表になる1か月予報を
読み解いてみるのだ…!
…いつもは,1か月予報は,この
QXVV14の東日本の気温傾向だけを
載せることが多いですが.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/f9/d14762731705ce2a3782461b57c66212.jpg)
実は,1か月予報もFCCX92という
こんな感じの詳細解説資料があって.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/c1c6a110adff540e9479eae44dc04dc7.jpg)
今回はこいつを詳しく解説するという.
一般読者を振り切って置き去りにしていく
ディープな記事を書くのだ…!
とりあえず.
FCCX92の一番最初の,各種確率の表を見ると…
うむ.
1か月平均の降水量,東日本太平洋側は
水色で記したように,降水量が少ない
確率が40%と一番高く.
そして,赤く印した東日本の気温は…
1週目(10/30-11/5)の期間は気温が
高くなる確率50%(涙)
2週目(11/6-11/12)は気温が高くなる確率と
平年並みの確率がどちらも40%.
そして,3-4週目(11/13-11/26)は平年
並みの確率が40%
ということで.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/44/eabab131b588807ede8a74c809daae84.jpg)
…この1か月,気温が平年より冷える確率は
低く.
前半はどちらかというと気温が高め,
後半は平年並みくらい…という予想(泣)
あぁ…激冷えでドサドサ雪が積もる
11月になる可能性は低そうです(涙)
って.
ここまでは多くの人がついて来れると
思いますが.
ここからは,
読者振り切り独走モード
に入りますよ~!
さて.
1週目の詳細解説を読み解くと.
赤線部分には,
850hpa気温は…北日本を中心に正偏差,
寒気の流れ込みは弱い
…寒気の影響を受けにくくい東日本は
高温傾向
ということが書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/9c/0e49906099747f1f688c4ef92dfe6e98.jpg)
だもんで.
QXVV12から850hpa気温を見ると.
赤く印したように,確かにバイカル湖から
北日本は白抜きの正偏差…
つまり,気温が平年より高めである
ことを記してます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/03/8ad181ec002204b354f87ba3762cd1ca.jpg)
この第1週の予想は,この850hpa図から
「まぁ,正偏差の北日本は気温高くなるよね…」
と,素直に予想してます.
で.次は第2週の予想ですが…
赤線部分.850hpa気温図から,
東日本では日本の北を通る低気圧に向かって
暖かい空気が流れ込みやすく,寒気の影響を
受けにくい
と書かれてます.
水色線部分は,
東日本日本海側は少雨傾向
と書かれていて.
第2週も,気温が高めで,雪も降らなさ
そうです.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/ac/46c69586cf8172b218920344ad51bfe2.jpg)
日本の北を通る低気圧に向かって
暖かい空気が流れ込みそう…というのは,
QXVV12の海面気圧を見ると分かります.
この図,網掛けに目が行っちゃいますが.
赤く囲った線の中に低気圧があるのが
分かるかと.
この低気圧に向かって,水色矢印の
南風が吹き込みます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/8b/10f436d7fd391c3a3a7e7bf827ed2514.jpg)
冬になると,低気圧はもっと南を通る
ようになるんですが.
第2週はまだ低気圧は日本の北を通り,
それに向かって南風が吹くので
気温が上がる…と予想しています.
あぁ…2週目もダメか…(涙)
そして,最後の3-4週目の解説を見ると.
最初の水色下線部.
熱帯の対流活動は…インドネシア付近を
中心に活発となる予想となっているが
インドネシア付近まで対流活発位相が
進んで…可能性を考える
と書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
これは,QXVV15から200hpa速度ポテンシャルを見ると.
対流活動が活発な部分が,赤く示した
ようにインド東~インドネシア西くらいに
広がってるのが分かりますが.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/ce/4ff88dd87d6156df6576bd8ad77fd3a4.jpg)
ただ.
気象庁の人は,このコンピューター予想を
そのまま信じず,
「これ,もっと東にずれるよね…多分」
と思っているようです.
だもんで.こいつの水色線の2カ所目,
3カ所目にあるように,
高温の確率は割り引いて考える
高温傾向を割り引いて全国でほぼ平年並み
と,職人修正が入ってます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
さらに,この文章の赤線部分の最初のところに,
北半球全般にスプレッドが大きく…
と書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
これはどういうことかというと.
QVXX13の500hpaスプレッド図を見ると,
第3-4週の予想図,スプレッドが大きい領域を
示す網掛けだらけになっています…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/1b/fd950a532a49592275b91b3df1818229.jpg)
ちなみに,第2週の予想図ではこんな感じで,
スプレッドが大きいことを示す網掛け
部分はほとんどありません.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a3/e49245cf2909a304fdabea76e33a5294.jpg)
スプレッドが大きいというのは…
コンピュータで複数パターンの予想を
行ったときのばらつきが大きい
ということで.
このあたりの計算による予想精度が
低いことを示します.
だもんで.この網掛けだらけのスプレッド図から,
3-4週の500hpa予想図は,正確さが低い
ということが読み取れます…
ちなみに,500hpa線が南に垂れ下がった
部分(トラフという)が,地上では低気圧に
なるので(厳密には,トラフのわずかに東が
低気圧中心になるんだけど…).
分かりにくいけど,この500hpa図.
5400hpa線が,赤く示したように日本
付近でちょっと南に垂れ下がってます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/b8/0b0af482a333db124d725dcb95ff7b1b.jpg)
それに対応して,QXVX12の海面気圧を
見ると.
日本付近は,平年より気圧が低いことを
示す網掛けに覆われており…
この図によると,日本は低気圧に覆われ
気味であることが予想されるんだけど.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/33/85c80a553881b806b39f353fd6893f88.jpg)
これも,気象庁の職人補正が入って.
この赤線部分のように,
スプレッドが大きいから不確実性がある.
だもんで,天候の偏り(低気圧に覆われて悪天候に
なり気味)というのは割り引いて考えて,
大体平年並みだよ
…と,なっているのです…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
ってな感じで.
この1か月予報にも,3-4週目には
職人による見事な修正
が入っていましたが.
…どちらかというと,
『スプレッドがでかいし,なんか循環中心も
いつもよりずれててるから,平年並みにしとくか…』
という感じに読み取れます(笑).
で.
ここまで詳しく解説しても.
結局のところ.
11月はせいぜい平年並み.
そんなに冷えない
という,スキーヤーにとってあまり
励みにならない結果で.
ちょっとがっくり来ているSkier_Sだったの
でした…
まぁ,気温が異常に高いってよりは救いは
あるから,良しとしておきましょうか.←だからなんでいつもそんなに上から目線??
…そして.
いつもは1か月予報は,読み解いて一人納得
してるだけで記事にしないんだけど…
今回も睡眠時間を削り,2時間近くかけて
ディープな解説記事にしてみましたが.
果たして今回.
これを何人が最後まで読んでくれたんだろうか…
前回の3か月予想.
ごく数人だけですが.
「面白かった」
とコメントをもらったのに気を良くして.
今回は毎週木曜発表になる1か月予報を
読み解いてみるのだ…!
…いつもは,1か月予報は,この
QXVV14の東日本の気温傾向だけを
載せることが多いですが.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/f9/d14762731705ce2a3782461b57c66212.jpg)
実は,1か月予報もFCCX92という
こんな感じの詳細解説資料があって.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/c1c6a110adff540e9479eae44dc04dc7.jpg)
今回はこいつを詳しく解説するという.
一般読者を振り切って置き去りにしていく
ディープな記事を書くのだ…!
とりあえず.
FCCX92の一番最初の,各種確率の表を見ると…
うむ.
1か月平均の降水量,東日本太平洋側は
水色で記したように,降水量が少ない
確率が40%と一番高く.
そして,赤く印した東日本の気温は…
1週目(10/30-11/5)の期間は気温が
高くなる確率50%(涙)
2週目(11/6-11/12)は気温が高くなる確率と
平年並みの確率がどちらも40%.
そして,3-4週目(11/13-11/26)は平年
並みの確率が40%
ということで.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/44/eabab131b588807ede8a74c809daae84.jpg)
…この1か月,気温が平年より冷える確率は
低く.
前半はどちらかというと気温が高め,
後半は平年並みくらい…という予想(泣)
あぁ…激冷えでドサドサ雪が積もる
11月になる可能性は低そうです(涙)
って.
ここまでは多くの人がついて来れると
思いますが.
ここからは,
読者振り切り独走モード
に入りますよ~!
さて.
1週目の詳細解説を読み解くと.
赤線部分には,
850hpa気温は…北日本を中心に正偏差,
寒気の流れ込みは弱い
…寒気の影響を受けにくくい東日本は
高温傾向
ということが書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/9c/0e49906099747f1f688c4ef92dfe6e98.jpg)
だもんで.
QXVV12から850hpa気温を見ると.
赤く印したように,確かにバイカル湖から
北日本は白抜きの正偏差…
つまり,気温が平年より高めである
ことを記してます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/03/8ad181ec002204b354f87ba3762cd1ca.jpg)
この第1週の予想は,この850hpa図から
「まぁ,正偏差の北日本は気温高くなるよね…」
と,素直に予想してます.
で.次は第2週の予想ですが…
赤線部分.850hpa気温図から,
東日本では日本の北を通る低気圧に向かって
暖かい空気が流れ込みやすく,寒気の影響を
受けにくい
と書かれてます.
水色線部分は,
東日本日本海側は少雨傾向
と書かれていて.
第2週も,気温が高めで,雪も降らなさ
そうです.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/ac/46c69586cf8172b218920344ad51bfe2.jpg)
日本の北を通る低気圧に向かって
暖かい空気が流れ込みそう…というのは,
QXVV12の海面気圧を見ると分かります.
この図,網掛けに目が行っちゃいますが.
赤く囲った線の中に低気圧があるのが
分かるかと.
この低気圧に向かって,水色矢印の
南風が吹き込みます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/8b/10f436d7fd391c3a3a7e7bf827ed2514.jpg)
冬になると,低気圧はもっと南を通る
ようになるんですが.
第2週はまだ低気圧は日本の北を通り,
それに向かって南風が吹くので
気温が上がる…と予想しています.
あぁ…2週目もダメか…(涙)
そして,最後の3-4週目の解説を見ると.
最初の水色下線部.
熱帯の対流活動は…インドネシア付近を
中心に活発となる予想となっているが
インドネシア付近まで対流活発位相が
進んで…可能性を考える
と書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
これは,QXVV15から200hpa速度ポテンシャルを見ると.
対流活動が活発な部分が,赤く示した
ようにインド東~インドネシア西くらいに
広がってるのが分かりますが.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/ce/4ff88dd87d6156df6576bd8ad77fd3a4.jpg)
ただ.
気象庁の人は,このコンピューター予想を
そのまま信じず,
「これ,もっと東にずれるよね…多分」
と思っているようです.
だもんで.こいつの水色線の2カ所目,
3カ所目にあるように,
高温の確率は割り引いて考える
高温傾向を割り引いて全国でほぼ平年並み
と,職人修正が入ってます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
さらに,この文章の赤線部分の最初のところに,
北半球全般にスプレッドが大きく…
と書かれてます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
これはどういうことかというと.
QVXX13の500hpaスプレッド図を見ると,
第3-4週の予想図,スプレッドが大きい領域を
示す網掛けだらけになっています…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/1b/fd950a532a49592275b91b3df1818229.jpg)
ちなみに,第2週の予想図ではこんな感じで,
スプレッドが大きいことを示す網掛け
部分はほとんどありません.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a3/e49245cf2909a304fdabea76e33a5294.jpg)
スプレッドが大きいというのは…
コンピュータで複数パターンの予想を
行ったときのばらつきが大きい
ということで.
このあたりの計算による予想精度が
低いことを示します.
だもんで.この網掛けだらけのスプレッド図から,
3-4週の500hpa予想図は,正確さが低い
ということが読み取れます…
ちなみに,500hpa線が南に垂れ下がった
部分(トラフという)が,地上では低気圧に
なるので(厳密には,トラフのわずかに東が
低気圧中心になるんだけど…).
分かりにくいけど,この500hpa図.
5400hpa線が,赤く示したように日本
付近でちょっと南に垂れ下がってます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/b8/0b0af482a333db124d725dcb95ff7b1b.jpg)
それに対応して,QXVX12の海面気圧を
見ると.
日本付近は,平年より気圧が低いことを
示す網掛けに覆われており…
この図によると,日本は低気圧に覆われ
気味であることが予想されるんだけど.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/33/85c80a553881b806b39f353fd6893f88.jpg)
これも,気象庁の職人補正が入って.
この赤線部分のように,
スプレッドが大きいから不確実性がある.
だもんで,天候の偏り(低気圧に覆われて悪天候に
なり気味)というのは割り引いて考えて,
大体平年並みだよ
…と,なっているのです…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/4e/8f974d9a450f176d0f557f987b1a1180.jpg)
ってな感じで.
この1か月予報にも,3-4週目には
職人による見事な修正
が入っていましたが.
…どちらかというと,
『スプレッドがでかいし,なんか循環中心も
いつもよりずれててるから,平年並みにしとくか…』
という感じに読み取れます(笑).
で.
ここまで詳しく解説しても.
結局のところ.
11月はせいぜい平年並み.
そんなに冷えない
という,スキーヤーにとってあまり
励みにならない結果で.
ちょっとがっくり来ているSkier_Sだったの
でした…
まぁ,気温が異常に高いってよりは救いは
あるから,良しとしておきましょうか.←だからなんでいつもそんなに上から目線??
…そして.
いつもは1か月予報は,読み解いて一人納得
してるだけで記事にしないんだけど…
今回も睡眠時間を削り,2時間近くかけて
ディープな解説記事にしてみましたが.
果たして今回.
これを何人が最後まで読んでくれたんだろうか…