8月は空ばかり見ていた。
慣れないことも多く、ただ言われるままに流されたり、ぼんやり考えたり。
とてもではないが、働き盛りで不惑と言われる四十男の行動とは思えないものだ。
いくつかのことが終わり、そしてゆっくりと始まった。
そんな8月。
それでも、普段は会わないような色々な人にも会い、世界観も少しは広がった気がする。
いろいろなモノが、まだ頭の中で中和できずにいる。
ただ、あまりヘタレた自分の姿を世間様に晒してばかりいても仕方ない。
そろそろ自分の生活にも目を向けなければ。
空から地上へ。
否が応でも、自分の周りにある現実に対処していかなければ、それはもう世捨て人と同じになってしまう。
それによって迷惑をかけてしまう人もいる。
自分の頭で考えろ。
どこからか、そう聞こえてくる。
何を言おうと考えようと、結局は勝つか負けるかというところから逃れられやしないのだから。
たとえ負けても構わないと考えようとも、戦わずに終わることなどできないのだ。
仕事も、競馬も、スポーツも、惚れた女だって同じことだ。
もう、”Boys, be ambitious!”なんて歳でもないが。
すでに一度地に落ちたオヤジ。
勝とうなんて思っちゃいない。
それだけが素晴らしいとも思わない。
ただ、言われるままでなく自分の頭で考える。
駄目なら仕方ない。
それだけのことだ。
よくもまあ、こんな歯の浮くような売り文句を考えるものだ。
ここ数年は、それがこの国では拍車をかけて目立つようになってきた。
全ては、売るために。
商品も、エンターテイメントも、そして人間も。
もちろん美味ければ文句はないのだが、ただ以前は、それがとことん気に入らなかった。
もっとシンプルに。
本質のところで勝負すればいいじゃないか、と思っていた。
手を替え品を替え、いつでもすり替えられるような軽薄な言葉を並べて、ただ単に誤魔化しているだけに思えた。
自分が昔からそういうのが得意だっただけに、余計にそう思うのかも知れない。
だから自分は絶対に、こんな風に売り込むのは嫌だった。
今思えば、それが自分のダメなところだ。
勝つために、ビジネスマンとして。
それが全てというわけではないが、その点で自分が不適格であることは、今でもあえて認める。
それでもいいと思っている。
ただ今でもその考えは同じだが、あえてそれに乗ることもできるようになった。
消費者として・・・だが。
他人に乗せられるのも良いもんだ。
商品も、映画も、舞台も、そしてセールスの人間にも。
それがなぜか、今は楽しめるようになった。
ただ騙されるのだけは、勘弁させて頂きたいが。
また、この写真の飲料に罪はない。
キャッチコピーはどうであれ、実際にすごく美味しかった。
それだけはことわっておく。
今が旬の愛知のイチジク。
大好物。
そういえば、以前一緒に働いていた若者でイチジクを食べたことがないというのがいた。
その後自分なりにリサーチしたところ、今やイチジクを見たことすらないという若者が多いことがわかった。
何か信じられない。
「包丁が使えない主婦が多い」・・・くらいの衝撃だ。
そんなものか。。。
あと、最近驚いたことといえば、スキップができない人がいるという事実を知ったことか。
楽しい時、スキップくらいできなくてどうするんだ!?
・・・と思ったものの、よく考えたら自分もしないな。。。やっぱり。
中央の競馬ファンが、地方競馬をしないのと同じことか。
右足で跳んで右足で着地して、次は左足をすぐに出して跳んで左足で・・・。
いくら丁寧に説明しても、すぐにできるものじゃない。
できる身としては、非常にもどかしいのだが。
もし覚えさせたいのなら教えるよりも、実際に楽しい時に自分が楽しそうにスキップをしてるところを見せるのが一番だ。
向こうは勝手にマネをする。
そろそろ競馬の話題もしなければ。。。