「パレード」 2010年 行定勲監督作品
邦画にこれほどの表現力の作品があろうとは驚いた。
これは青春映画でも推理サスペンス映画でもない。
そんなことはどうでもよい作品の一部でしかない。
核心に触れないで感じさせる”何か”がある。
それが不思議にも、人間の問題の真ん中を射抜くのである。
あからさまに語っては陳腐に見えてしまう深くて暗い部分。
総合的な絶妙のバランス感覚で、それを表現している。
であるがゆえ、観る方にも高いレベルを要求するかも知れない。
おせっかいにも心の裏表を描く作品は好きな方である。
まあ、個人的にはAAA作品だ。