妻の実家はその父の代から障がい児施設を始めて現在は三代目に到っている。この障害とは出生時に負った知的な障害らしい。この子供達も18歳になると施設を出なければならないらしいが受け入れる組織がない、つまり余りお金を稼ぐ仕事に就けないわけだ。そこで障がい者施設も作ってそこで農作業などをするようになった。
その三代目代表がベトナムに出張と言う、理由は人材確保らしい。そう、日本人はそういう施設で働きたがらない。豊かな生活になじんでしまって『貴族化』してしまったわけだ。危ない危ない!
私の父はもう104歳で寝たきりの状態でヘルパーさん6人が交代で面倒見て下さる。外貨を稼ぐ仕事で生きて来た自分の眼には何ら生産的でないこういった仕事に釈然としないものを感じるが、でも介護保険などからお金が回って市中に出て行く事を考えれば意味はある。だが、有体に言えば生活の必要に迫られて、でなければ誰が、言っちゃ悪いが汚い老人の身辺の面倒見なぞしようか、人には誰にも密かな矜持というものがある、・・・それを押し殺して面倒みに来て下さる人々に申し訳ないな、と思う。
昔、鬼の決断をした、『妻は自分の妻であって父の面倒を見る家政婦ではない』・・・その、一個の独立した人格である妻の人生を自分の親族の便利屋にされたくない、させてはならない、守らなければならない、と考えた。今、父の惨憺たる有様を持て内心複雑である。自分はこうなりたくない、なってはいけない、と思う時、戦争がない世界が本当に男の為にはいいのか解らなくなる。戦場で誇りを持って死ぬ方が自分の美学に適うように思う。
この3年ばかりの間に身近な人々の死に遭遇して来た。ある事に気が着く・・・どのように生きて来たか、その生きて居る時の姿で人は死ぬ、或は老いを生きる。はつらつと全力で生きた人は同様に、あっと言う間に退場する。うじうじぐずぐず生きた人はうじうじぐずぐず、中々死なない。
その三代目代表がベトナムに出張と言う、理由は人材確保らしい。そう、日本人はそういう施設で働きたがらない。豊かな生活になじんでしまって『貴族化』してしまったわけだ。危ない危ない!
私の父はもう104歳で寝たきりの状態でヘルパーさん6人が交代で面倒見て下さる。外貨を稼ぐ仕事で生きて来た自分の眼には何ら生産的でないこういった仕事に釈然としないものを感じるが、でも介護保険などからお金が回って市中に出て行く事を考えれば意味はある。だが、有体に言えば生活の必要に迫られて、でなければ誰が、言っちゃ悪いが汚い老人の身辺の面倒見なぞしようか、人には誰にも密かな矜持というものがある、・・・それを押し殺して面倒みに来て下さる人々に申し訳ないな、と思う。
昔、鬼の決断をした、『妻は自分の妻であって父の面倒を見る家政婦ではない』・・・その、一個の独立した人格である妻の人生を自分の親族の便利屋にされたくない、させてはならない、守らなければならない、と考えた。今、父の惨憺たる有様を持て内心複雑である。自分はこうなりたくない、なってはいけない、と思う時、戦争がない世界が本当に男の為にはいいのか解らなくなる。戦場で誇りを持って死ぬ方が自分の美学に適うように思う。
この3年ばかりの間に身近な人々の死に遭遇して来た。ある事に気が着く・・・どのように生きて来たか、その生きて居る時の姿で人は死ぬ、或は老いを生きる。はつらつと全力で生きた人は同様に、あっと言う間に退場する。うじうじぐずぐず生きた人はうじうじぐずぐず、中々死なない。