青森の県立スケート場へは1年に1度は行きたいと思っている。
やはりバートはたまにやりたくなるものだ。
それに青森スケーターも1年に1度は秋田に来るのだから、僕としても恩返し?で青森には赴きたいと思っている。
そうは言いつつも僕の地元から青森へ行くには道中がかなりきつく、行くにはかなり気合が必要になるのだ。
また、タイミングも難しい。春から夏にかけては産館を満喫したいし、夏期は県スケは蒸し風呂のように暑くなってしまう。
しかし今日は雨。気温も低め。もちろん産館は閉鎖中だ。
タイミングとしては今日が最も適してると思われる。
僕は行くべきだと考えた。もう12時にならんとしていたが・・・・・
幸か不幸か、そんな日に限って県スケではBMXのパーク試乗会が行なわれていた。
「県立スケート場」である青森のスケート場。だが実は県立ではない。民営化されているのだ。
だから正確には「民立スケート場」なのだ。
だからかどうかなのかは分からないが、県スケは様子が変わりつつある。
県スケのメリットの一つは、普通にスケートしに来た人達が興味本位でアグレッシブにも入っていける所。
産館のようなアグレッシブ専用パークでは敷居が高いし、そもそもスケートを自分で持ってこなければならない。
県スケはもちろんスケートを貸し出ししているし、ただのスケートリンクゾーンにも小さめのバンク等が自然と置かれている。
各箇所に置かれているミニミニセクションも民営化してからの追加だと思われる。
常連の小さな女の子達もさも当たり前のようにバートを往復している。
テーブルに上がる程漕ぎも普通に出来ている。
彼女達に主にアドバイスしているのは川口氏。
どことなく川口氏は県スケのアグレッシブの代表のような風格がある。
スタイリッシュなグラインドを見せるユーイチロウ氏だが、彼はエアも上手かった。
それにしてもグラインドはスタイリッシュだ。
サトムラ氏も健在。
カメラを構えると見事に外してくれていた。
おそらく彼はカメラが苦手なのだろう。
新しいスケーターはあまり現れないらしいが、それでも青森はスケーターの数は少なくない。
今日は雨が降っていたこともあり、アグレッシブスケーターは6人はいた。
こちらは多くても3人といったところだ。
初めて見たときは高くそびえる塔のように見えたバートも、今見るとそうでもないように感じる。
そう言いつつも、技をポンポン決めるほど楽なものではないが。
しかし初めて上から下を見下ろした時のような恐怖は今はもう無い。
このバートはミニラン的な使い方もできるし、当然バートとしても使える絶妙なサイズだ。
使い慣れた人ならば12フィートのような本格的なサイズでも適応できるだろうし、ミニランならばもっと簡単に扱えるようになるだろう。
今やバートは東北ではここだけだと言える。うらやましい限りだ。
それにしても県スケは暑い。
雨が降ってるとは言え、中で滑っていると汗が止め処なく流れ落ちる。
体感的にはそれほど暑いわけではない。真夏の晴れた日では今日の比でないだろう。
しかし蒸し暑い。普段と環境が違うだけに体が中々慣れてくれない。
坪田氏も「バートは3往復もすれば疲れる」と言っていた。本当だろうか?
そう言いつつも彼は滑らかのエアーを出し続けていた。
川口氏はインバートを練習中。
インバートは小網氏も中々苦労している。
ケソタ氏の持ち技だが、かなり難しい技なのかもしれない。
坪田氏の妻・るり嬢も滑っている。
スケートは2年近くのブランクがあるようだが僕の目には数年前の彼女と違いがないように見えた。
当然と言うか坪田夫妻の赤ん坊も一緒だ。
ベビーカーというにはえらく頑丈でスポーティーなベビーカーに彼女は乗っていた。
太陽の光はまだきついと言える赤ん坊には県スケのような室内スケート場は好都合と呼べる。
坪田夫妻が出産後普通にスケートができるのは県スケのような環境があるからこそではないだろうか?
彼女の名前は「坪田こころ」と言う。ひらがなで「こころ」。
「大きくなったらスケートをさせる?」
僕の問いに
「させない」
「この子にはピアノとバレーをさせるの」
と、笑顔で応えるるり嬢だった。
坪田氏のエアーはとても綺麗だ。
「豪快」と言うより「綺麗」という言葉が似合うだろう。
ファンボックスのバンクは新造され広くなっている。
完成されたのは先週からとか。
もし2週間前に僕が来てたらファンボックスは使えなかったと言う。
以前の県スケのセクションはグラつきがあって怖かったが、今はかなりしっかりしている。
それにしてもビニール製のタイルはグリップが非常にゆるい。
いい加減にスケーティングするとズレてしまう。
産館では一生懸命にスケーティングすればそれなりに加速できる。
県スケではスケーティングに工夫が必要だ。ウィールを真下に落とすようにしないといけない。
ファンボックスはけっして高くはないが、加速を付けるのが難しい分、高く飛ぶには苦労する。
それでもバンクまで着地できるようになったのは今回は初のような気がする。
ここでも540のやり方を坪田氏に色々アドバイスしてもらった。
これだけ多くエキスパートにアドバイスしてもらえたのだから、今年はぜひとも540をマスターしたいと思った。