ruleは専制的な力を持って規制するものであるが、
governは中立的で、どちらかというと民衆を先導するような感じを受ける。どちらを適用するのが望ましいかと言うと見方と考え方の違いだろうが、概念的にはgovernが上位でruleがgovernを実行するための細部の決め事のような気がする。日本の風潮としてはruleは良く聞くし目にもするが、governはあまり聞かないし見ない。
世の中が専制的であればruleが先行する。
細かいことまでruleで縛って、民衆をがんじがらめにする。当然ruleを破った時の罰則も強化される。このruleを厳格に守らせるには強大な力が必要となる。すべての行動をruleで規制しようとすれば、より強大な力を行使して民衆の個々の意見は抹殺され、自主性も自己主張さえもできなくなる世界が広がる。
governが先行すれば世の中は民主的になる。
governとは、本来船の舵取のことである。民衆の先頭に立って船の舵取をするのがgovernである。舵取を間違えなければ民衆は安心して船に乗っていることができる。方向も行き先も航路もgovernorに任されている。あとは、船の中での細部の決まりをruleで決めてやればいい。船の中を区分けしてそれぞれにgovernorを決めてやればさらに民主的になる。
総理大臣も機能としてはgovernorである。
知事も、市長も、町長も、村長も、社長も、校長も、署長も、みんなgovernorである。長がつく人はみんなそれぞれの立場でgovernorであり、親父、親方さえもgovernorである。この人達がgovernorの役割を果たさないと世の中は大海原で迷ってしまうし物事は何でもうまく行かない。一番重要なのが国の舵取をする総理大臣であり、この人がしっかりしないと下は動きようがない。
governorが優秀であれば世の中うまく行く。
世の中がうまく行けば、誰も反旗をひるがえす者はいない。うまく行かない時、反旗をひるがえす者がいる。たぶん舵取の要領(行き先、航路、方向、速度)が悪いのだろう。それを強硬に実行しようとすると、強権を発動するしかない。そしてそれを実行させるために厳格なruleを定める。反対勢力を封殺するために厳罰を課す。そして、船はどこに行くか解らない。
governor は反旗をひるがえされたら謙虚に受け止めればいい。
そして修正が必要だったら修正すればいい。修正が必要なかったら、そのことを民衆に訴え納得させればいい。それがgovernorの役割であり機能である。governorは調整機能でもある。そして最終的な決はgovernorがもっている。ということは最終的には具体的に決定しなければならないという宿命をもっている。間違っていても舵を切らなければならない。
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