オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

オンライン・リアルタイムシステム再考

2006年07月17日 | Weblog

オンライン・リアルタイムシステムとは何だろう?

 オンラインシステムとは、本来は情報を要求して情報を取得するまでを人手を介さず全て通信回線を介して実施することをいい、リアルタイムシステムとは一連の仕事の開始から終了までに時間的な制約を課したものをいう。厳密に言うと、アクションを起こさなければリアクションはないし、瞬時に処理されることだけを意味せず一定期間(分、時、日等)を規定したものと考えなければならない。ところが、この頃のオンライン・リアルタイムシステムは、大量の情報を何でもかんでも瞬時に提供することと同一視されているようである。

要求の有無にかかわらず押し寄せる情報は無意味である。

 大量の情報をもらっても全てに目を通すことはできないし、峻別して整理するのも大変である。あまりにも膨大すぎると情報がないことに等しい状態になる。通信回線を介して実施することと、必要な情報を見出すこととは別のことであり、当然ながら必要な情報を見つけ出しアクセスするのは利用者自身になる。通信回線を介して垂れ流しの情報をバラ撒くことがオンラインシステムではないし、アクションがなければリアクションがないのが原則で、アクションを起こすのは利用者自身しかない。

瞬時に更新されるような情報はあまり役に立たない。

 時々刻々と変わる情報を眺めていても、監視目的以外は情報としては役に立たない。そうであれば、瞬時のリアルタイムでなければならない情報は特別なものに限定される。それを瞬時のリアルタイムでなければ使い物にならないような表現は誤解を招くもとである。基本的に事実は刻々と変化するが、真実はそれほど変わらないものである。そして、我々が本当に知りたい情報は「真実」である。「真実」は瞬時のリアルタイムである必要はないし、どちらかというと長期にわたって蓄積され集大成され洗練されたものであるはずである。その真実の情報はオンライン・リアルタイムではなく人手によって地道に作り上げたものであり、その情報を提供する道具がオンライン・リアルタイムで動作するだけである。

オンライン、リアルタイムを過度に追求するのは好ましくない。

 情報通信システムに対する負荷が過大になってしまうし、価値のない情報が氾濫して使い勝手が著しく低下してしまう。情報通信システムそのものはインフラとして単なる道具として存在し、情報通信システムそのものが情報を生み出し増殖させるのは止めさせなければならない。情報が氾濫すればするほど必要な情報は埋もれてしまい、価値の少ない内容の情報に染められてしまう。情報を生み出すのはやはり「人間」であり、情報ネットワークは人間ネットワークでもある。どの人間がどんな情報を持っているかが重要であって、氏素性の判らない情報の氾濫は公害をもたらすだけである。そしてその真実の情報を探しに行くのは自分自身(人間)なのである。



 


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