ミオ 「ご、ご、ゴメンナサイ、間違ってしまったみたいで」
ヒロ 「いやーあの年頃の女の子に正解なんかないんだよ」
ここはまだ侯爵家敷地内です
馬車を止めたりする駐車場みたいな所(名称がわからない、ごめんなさいよー)
通常、お屋敷の人たちは目的の館の前まで馬車に乗ったままで行けるんですが
ミカがあまり大事にしたくないと思っているので、行きはここ駐車場に降りて歩いてお爺様の館まで
帰りは泊まっていた館から歩いて駐車場まで来て、手配してた馬車に乗り込む予定でした
妹も通常通り館まで馬車を付けるはずだったんですが、偶然、ミカの姿を見つけてここで降りちゃったわけです
でもって妹は勢いのまま乗ってきた馬車を返してしまったので、「館まで歩かせるのもな」って思ったミカが
自分たちのために用意した馬車で送り届けてきます
妹と同乗するのは、ウイやミオと交流して女子慣れしたミカの対女子スキルアップのなせる業ですが
妹を早く遠ざけたい(いつまでもここでぐだぐだされたくない、めんどくさい)ってのと
妹が屋敷であれこれ不満をぶちまけるのを阻止したい(先手を打って侍女たちに口止めしておく)ってとこですかね
妹にくっついてるのは彼女付の召使ポジの子です
(ミカにも本来、そういうポジションの子がニ、三人いてもおかしくはないんですけども)
彼女がぽわーってなってるのは、肖像画でしか見たことない次期後継者様を間近で見ちゃって、
わーほんとにいるんだー動くんだーしゃべるんだー、ってなってる感じです
(わーTVでしか見たことない芸能人まじ見ちゃったー、って感覚に似てるかも)
ついでに!
馬車係がうるうるしてるのは、うわー俺継承宣言聞いちゃったー、っていう感激です
彼らくらい若い世代はミカが自分たちの主、っていう認識です
(彼が会社社員だとすると、ミカが社長、お爺さんが会長、っていう感覚)
その主が爵位を継承するという宣言をするのは、儀式の時くらいですからね
しかもその儀式も位が高い従者しか間近で見ることはできないっていう、わりと縁のない遠い世界の話なので
妹との会話、っていう軽い状況で聞いた事でも感極まったりしちゃう従者でした
とりあえず兄上様のお気に入りにいちゃもん付けたいだけだから