夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

音の履歴(その2)~俺はTDKノーマル派~

2009-12-13 08:56:06 | オーディオ
自宅のあったナショナルのモノラルラジカセでFMのエアチェックを始めたU-Phile少年が
はじめに買ったカセットテープは、SONYのCHFだったと思います。
(AHFとかBHFは高くて買えなかったような記憶が。)


その後高学年になり、わずかですが月ぎめの小遣いをもらえるようになったので、
小遣いをもらったら近所の電気屋にカセットテープを買いに行くようになりました。
カセットテープの御三家(SONY、TDK、Maxell)が中心でしたが、
なんとなくTDKが好きで、中学のころにはほとんどTDKしか買っていなかったように思います。

当時のTDKのカセットテープの名前は、
ノーマル(TypeⅠ)がアルファベットのAで始まり(一番安い「D」を除く。)、
クロム(TypeⅡ)がS、メタル(TypeⅣ)がMで始まるというものでした。
あまり小遣いもなかったので、一番安い「D」か、その次の「AD」がほとんどでした。



「D」のテープに塗られている磁性体の色がおもいっきり茶色で、
いかにも「酸化鉄」という感じで、ちょっと悲しかった記憶があります。
その後登場した「AD-X」とかになると磁性体の色がかなり黒っぽくなり、
メタルテープに近い感じ(メタルテープの磁性体は純鉄なので「真っ黒」)で見た目も良かったです。
実際音のほうも「AD-X」になると、ラジカセでも分かるぐらいに帯域が広くなり、いい音で録音できました。


高校になるとラジカセを卒業して、コンポで音楽を聴くようになり、
カセットテープによる音の違いというのが、かなりはっきり分かるようになりました。
ハイポジション(クロムテープと呼ばれていたものは、磁性体にクロムCrではなくコバルトCoを使うようになったので、このように呼ばれるようになりました)もメタルテープも使ってみましたが、
ハイポジションはノーマルより高域が伸びてきれいな感じがするものの、
中低域に厚みがなく、いわゆる「線の細い音」というんでしょうか、好みではなかったです。
また、メタルテープは確かに音は良かったものの、飛躍的に高音質化したノーマルテープと比較して
価格差ほどの違いを感じなかったので、ほとんど買いませんでした。
当時「メタルテープは純鉄なので、カセットデッキのヘッドが早く傷む」という都市伝説もまことしやかに囁かれていたので、それも使うのをためらわせた一因でもありました。

当時の音楽ソースとしてレコードをFM放送しかなかったと前回書きましたが、
レコードが聴けない(プレーヤーがない、あってもそんなにたくさんレコードが買えない)層にとっては、
FM放送というのは頼みの綱になるわけですが、
そういった人たちにとって好きな曲を録音するために、
FM放送においてどんな番組でどんな曲が流れるかというのは、非常に重要になってくるわけです。
それをどうやって知りえたのか?
そう、当時はFM情報誌というものがあったのです。

(つづく。やっぱりこのシリーズ長くなるわ。)