■デスクトップ用のスピーカーが決まらない
自分のデスクトップシステムは、Direttaとヘッドフォンアンプの導入で方向性が見えた。
あとは財布との相談で、バランス接続のヘッドフォンをいつ入手するかだ。
(オーディオ用のLANカードの問題は残っているが)。
リビングにあるAVシステムはすっかり落ち着いた。
マルチチャンネルを諦めて2チャンネンル専用にしたこともあるが、HDMI入力を持ち映像系の音声コーデックにまえ対応するディスク再生機能付きDACともいえるブルーレイプレーヤーBDP-105D JPLを入れたのが大きい。
これにミュージックサーバーSoundgenicが加わって完成。
他に必要なものが何もない。
スピーカーGX100とプリメインアンプPD-D9MK2の組み合わせはお気に入りなので替えるつもりもない。
テレビの更新と同時にテレビ用スピーカーとしてソニーのサウンドバーHT-S100Fを導入し、チューニングがうまくいって満足できる状態になった。
落ち着かないというか、どうも満足できずにずっともやもやしているのが、デスクトップ用のスピーカーだ。
PCオーディオを始める前、PC用のアクティブスピーカーから通常のパッシブスピーカーに替えてからずっとこの状態。
特にPCモニターをワイド画面に替えてからスピーカーがモニターに前をふさがれ、スピーカーの置き場所すらままならず放置状態であったが、ようやくまともにスピーカーを置ける場所を確保したので、デスクトップ用のスピーカーシステムもそろそろ固めたい。
デスクトップのオーディオはヘッドフォンが主体で、スピーカー出力はサブ扱いだが、ヘッドフォンではなくスピーカーで音楽を聴きたいこともある。
ニアフィールドかつ小音量での使用が前提となるので、帯域を欲張らない中域中心のフルレンジユニットがいいかなと思っていた。
ただ、フルレンジユニットのスピーカーの完成品はほとんどなく、自作するほかないかと思えるような状況だった。
そんな中で目を付けたのは、ケンウッドのLS-K731。
デスクトップに置くには少々大きい2ウェイユニットスピーカーだが、クロスオーバー周波数が13kHzというちょっと変わったスピーカーで、実質フルレンジウーハー+ソフトドームスーパーツイーターという構成になっている。
中域の質感が高く基本的には気に入っているのだが、重大な問題が1つある。
このスピーカーも通常の小型ブックシェルフスピーカーの例に漏れずリアバスレフなのだが、デスクトップスピーカーであるが故に壁際に設置しているので、低音が膨らんでしまう、いわゆるブーミーな状態。
せっかくの中域の質感を邪魔してしまい、バランスが崩れている。
スピーカーのセッティングで何とかなるかもしれないが、使っているアンプが雑誌の付録のLXA-OT3なので、アンプのせいかもしれない。
デスクトップ用のスピーカーの選択もそうだが、それを駆動するアンプ選びもまた悩ましい。
デスクトップ用でスペースも限られているので、サイズはいわゆるハーフサイズまでに抑えたい。
そんなことからミニアンプLXA-OT3を使ってきた(電源はアナログ電源を入れているが)。
今回DAC ADI-2 DACのラインアウト出力をしっかり調整したので、この12W+12Wのミニアンプでもボリュームを12時まで上げれば十分な音量がとれる。
スピーカーの設置場所もほぼ決まって、改めてこのアンプでドライブするLS-K731からDiretta経由の音を聴いてみたが、上流の質の高さは十分感じられるものの、低音の量が多くまとまりが悪いのと、どうも音が若干ノイジーで汚れっぽい気がする。
歌ものが得意なはずのこのスピーカーの美味しいところを生かし切れていない。
音の問題以上に気になっているのは使い勝手。
スピーカーターミナルが狭すぎて、カナレのスピーカーケーブル4S6をつなぐのがやっと。
しかも、ワンタッチ式のターミナルボタンが小さいため押しにくく、スピーカーケーブルをつなぐのに結構苦労する。
最初に使ったスピーカーBOSEの301MMⅡのスピーカーターミナルもワンタッチ式だったが、それなりの大きさだったのでこんな苦労はなかった。
LXA-OT3を使うまでは、アンプでワンタッチ式のスピーカーターミナルのものを使ったことはない。
もうすっかりワンタッチ式のスピーカーターミナルに嫌気が差しているので、アンプ自体を替えたくなっている。
小型のアンプというと中華系のデジタルアンプが思いつくが、最近は単体のアンプというのはあまり出ていなくて、DACなど組み合わせた複合機、多機能機が主流となっているようだ。
思い切ってアンプもフォステクスのミニアンプにしてしまう手もあるが、価格とサイズはともかくスピーカーターミナルがワンタッチ式なんだな、これが。
通常のスピーカーターミナルで単機能アンプだと、Soundfort AS-100+あたりがいいのかな。
■忘れていた「バディ」の存在
と、気持ちがそちらに傾きかけたとき、ふと思いついた。
今使っているLS-K731というスピーカー、単体での販売もしていたが本来はR-K731というレシーバーとセットでミニコンポになっていた。
ミニコンポは基本的にセットのレシーバーとスピーカーの組み合わせで音を最適化してある(はず)。
LS-K731を買う前に、店頭で試聴したことがある。
もちろんミニコンポとして、R-K731との組み合わせだった。
棚置き、しかも2段目という決してよい設置場所ではなかったが、中域、特に声の質感がよく、リラックスして聴くなら十分満足できる音だったのでLS-K731の購入を決めた。
しかし、LS-K731を購入して現在に至るまで、この試聴の時の音に届いていないというのが正直なところだ。
アンプとしてレシーバーR-K731を使ったら、あのとき聴いた音になるのか?
レシーバーR-K731はとっくに生産終了しているので、買うとなれば中古で探すしかない。
生産終了から時間が経っているものの、生産数自体は多かったらしく、現在でも中古の流通量はそれなりにある。
良品、美品だと中古でもそれなりの値段がする。
と思ったら、R-K731を探し始めて間もなく出品されたばかりのジャンク品を見つけた。
最も壊れやすいCDドライブのみ故障しているが、他の部分は問題なく機能するとのこと。
ジャンク品なので格安で、CDなんて使う予定は全くない自分にはむしろ好都合。
サイズはLXA-OT3よりはだいぶ大きくなるが、設置場所は何とか確保できそう。
電源部には大型のEIトランスが搭載されていて、AC電源なので別途電源を用意する必要もない。
外部入力端子としてアナログ入力端子の他に、光デジタル入力端子もあるので、PCに接続しているシステム音声出力用のDDC FX-AUDIOのFX-D03Jから光デジタルケーブルで接続すれば、ADI-2 DACを使わず、R-K731のみでYou Tubeの音声をスピーカー出力ができるじゃありませんか。
USB入力端子もありこちらは48kHz/24bitまでだが、光デジタル入力端子の方は96kHz/24bitまで受けられるので機能としては十分。
FX-D03Jは同軸デジタルと光デジタルの2系統の出力を持っているが、同時出力ができるので、ADI-2 DACの方に接続している同軸デジタル出力にも同時に出力される。
R-K731のアンプ部については、Soundfort AS-100+よりはどう考えても強力そうだ(図体は大きくなるが)。
スピーカーを替えたとしても、DAC搭載アンプとして十分機能するだろう。
LXA-OT3用に使っているアナログ電源は内部配線を変更すれば12V出力にもなり、Diretta Target PC用の電源として使える。
Diretta Target PCの消費電力は4W程度、1アンペアのアナログ電源でも十分にまかなえる。
発熱が気になるiPurifier DC2に替えてこの電源を使えば、メインのPCともどもアナログ電源の体制というなんとも贅沢な電源構成になる。
あまりにタイミングがよく、自分にピッタリな出品だった。
一応購入前にアナログ外部入力と光デジタル入力で音が出るか確認したが、ちゃんと音は出るという回答がきたので、購入することにした。