■ジャンクな「バディ」はLS-K731にこそ必要だった
格安ジャンクレシーバーはすぐに手元に届いた。
ミニコンポのレシーバーとしては標準的な大きさだが、トランスを積んている分かなり重く感じる。
外見はかなりきれい。
多少の小傷はあるが、目立つようなものはない。
ついてきたメガネケーブルがかなり汚れていた上に、非常に細いのでこれは音を聞くまでもなく交換が必要だろう。
リモコンも付属している。
リモコンに電池を入れて、動作を確認。
入力の切り替えと、音量調整が効いたのでとりあえずOKだ。
AUX入力端子に、ADI-2 DACからのRCAケーブルをつなぎ、スピーカーケーブルCanareの4S6を接続する。
ようやくワンタッチ式のスピーカーターミナルから卒業して、購入感はないが普通のスクリュー式のターミナルとなった。
バナナプラグも使えそうだ。
早速音を出してみる。
このスピーカーLS-K731の普通の使われ方を考えて、まずYou Tube上の音楽を聴いてみた。
Diretta経由ではなくDDC FX-D03J経由でADI-2 DACに接続されている。
思わず声が出そうになってしまった。
いままでLXA-OT3で聴いていたLS-K731の音は何だったのだろう。
店頭で試聴したときのあの音がよみがえった。
LS-K731を購入して6年ほど経つが、ようやく出会うべきアンプに出会った。
まず、定位が決まっている。
ボーカルは左右のスピーカーの中央に顔が浮かぶ。
聴き疲れしてしまうような解像感はないが、リラックスして聴ける適度な解像感。
レンジ感も悪くない。以前のあの上の詰まったような音はなんだったのか。
そして、低音である。
十二分にその量感は出ているが、膨らみすぎるるということはなく、適度に引き締まっていて、聴いていて全然嫌じゃない。
CDからのリッピング音源を聴いてみた。
柴田淳の「スカイレストラン」。
ああ、そう。この音で聴きたかったんだよ。
思い付きでオーディオの機器を入れて失敗することも多いが、これは大成功。
ミニコンポはセットで聴くべきだ。
細かいスピーカーのセッティングとかケーブルの交換とかは必要だし、まだR-K731のDACの音を聴いていない。
だけど、BOSEのアクティブスピーカーから普通のパッシブスピーカーにして、ようやくデスクトップ用のスピーカーが固まった。
アンプの大きさにこだわりすぎて、このスピーカーのバディたるレシーバーを迎え入れるなんて全く考えていなかった。
それも格安のジャンク品でこの音が手に入ったなんて、何とも言えない充実感がある。
R-K731をDAC搭載アンプとして使うことになったが、「ジャンク品」とはいえ使うからには少しぐらいは手を入れておきたい。