今日は、第二次安倍内閣の組閣がある。あわせて党役員人事も刷新される。マスコミ界、特に政治担当記者は今日一日取材合戦で大変な思いをすることだろう。しかし、いずれにしても先の参院選敗戦処理内閣になるはず。トップが替わらない限り誰がやっても大差がないはずだ。すでに年明け早々の解散総選挙は確実視されている。
ところで、高尾女史によると英国の福祉はすばらしい。日本の現実をみると何と情けない事か?戦後60年にわたる自民党一党独裁政権によって、官僚主導の立法、行政に依存してきた付けが、今噴出している感じである。今後ますます高負担低福祉が続きそうである。各種健康保険制度、始まったばかりの介護保険制度、年金制度、失業保険制度どれを見ても安心してお任せできない状態である。給付は悪くなるばかりだ。
高尾女史の図書から英国の福祉の現状を抜粋をしてみよう。
1.病院、歯医者、お産の費用一切ただ。(生まれて死ぬまで)
2.女性60歳から、男性65歳から年金受給開始。しかも公営住宅、交通費無料。
介護費も地区役所から支給される。(国籍にかかわらず20年間英国内で働けば
年金受給資格が発生する、しかも生活費として十分とか?)
3.60歳になるとクリーニング代半額。75歳になるとテレビ受信料がただになる。
映画も半額割引を受けられる。
4.教育費は公立校であれば無料。
等々
‘01年各国の国民負担率を掲載すると
英国 50.2%(うち消費税17.5%ただし食料品にはかからない)
独 55.3
スウエーデン 74.3
米国 35.2
日本 35.5(日本は‘04年) との事。
これだけを見ると、高負担、高福祉と見えるかもしれない。しかし、日本はすでに手遅れの状態ではないだろうか。なぜか?それは嘗て受給者が少ないときに大盤振る舞いをしてきたこと。グリーンピアその他蓄えられてしかるべき年金積立金を無駄遣いしてきたために現役世代が年金受給者を支えなければならなくなってしまったことによる。この責任は一体誰が取るのか?
高尾女史によれば、米国を最高のお手本としてきた政治手法に問題があったという。確かに、米国にはホームレスが多いという。私もこの5月にヨーロッパ5カ国を廻ってきたが、ホームレスというか日本でいうブルーテント生活者は見かけなかった。ただ一人見かけたところはポンペイの港だけだった。さあ、どうする日本。新閣僚諸氏は国民に愛想をつかされないよう頑張ってほしい。身体検査だ。身の下検査だ。そんなくだらないことで辞任に追い込まれないことを願う。
兎に角、福祉大国スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェイこれらの国を参考にしてほしい。