捨ててもいいゴルフ帽をかぶり、庭木の剪定作業をしていた。毎年思うことであるが、何時までこの作業を続けられるか、体力の衰えを感じながらせっせとと剪定をやっている。それほど広い庭ではないのだが、自分で手入れするには結構厄介になってきている。
我が家は道路に面していることもあり、下を通る人の迷惑も考えながら作業を進めていたが、昼前の一時、幼稚園生の一団が通りかかった。勿論保母(男性だったが)の引率の元、整然と列を成してにぎやかに歩いていった。
この幼稚園引率者が発した言葉に身動きできなくなってしまった。上でお爺ちゃんが木を切っているので枝(切り落とした)を踏まないように気をつけて頂戴とといって通り過ぎていった。
私もこの青年から、お爺ちゃんといわれる歳になってしまったのか、この青年の言葉遣いが不適切であったのか、そんなこととは無関係になぜか虚しい気持ちになってしまった。高いところから、落ちそうになったのも事実。それほど言葉というものの影響力は大きいのだと思ってしまった。
幼稚園生から見れば、確かにおじいちゃんである。しかし、40才前後の青二才にお爺ちゃんと言われる筋合いは無い。全く気分の悪い一日になってしまった。