地方の疲弊はこんなところにも現れ始めている。全国で40箇所もの花火大会が中止を決めているというのである。企業も市の財政も花火どころではなくなってきた現実がある。
これまで全国統一的に高速道路網を張り巡らせ、工業団地を造成し、企業誘致に血眼を上げてきた。これら工場群が中国へ中国へといってしまった。今や、中国は世界NO,1のJDPを占めつつあるというのである。
おかげでわれわれ消費者は、安い衣類を手にし、安い雑貨を喜んで買ってきた。食料品も安くなってきた。今、100円が価格の基準ではなくなってしまった。50円が基準になっているのである。これがあの恐ろしいデフレスパイラルなのかもしれない。
どうやっても太刀打ちできない超大国中国がある。日本の企業も今やその投資先が中国をメインとしている。産業の空洞化が問題視された時期もあったが、それが現実のものとしてわれわれを襲ってきているのである。
総選挙を前に全国知事さんたちが、地方主権を勝ち取るために活躍しておられる。それも大切なことであるが、その前に地方の特性をいかした産業構造の転換を推進してもらいたいと思う。日本は、食糧自給率が40%をきっている現実がある。
工業を中心としたハイテク産業にもかげりがあるという。ならば、自然の恵みである山と海と水を生かした農業、漁業、林業を再生させる工夫が必要ではないか。それが地方主権につながるはずである。
全国の温泉地を見るがいい。社員旅行はとっくに廃れている。地方の灯のともらないマンション郡を見ればいい。今、人口は首都圏へなだれ込んでいる。用は仕事が無いのである。旅行も格安の海外旅行が主流である。
この辺で発想の転換を図るしかない。特に地方の首長さんへお願いしたい。
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