あしたはどこへ・・・

後期高齢者だが 元気に豊かな気持ちで歩き続けたい・・

 「ハエ」の話しⅡ

2022-09-23 16:43:57 | 日記
 昭和40年代初め 北海道農業の季節労働者を募集のため福島県の
二本松市を中心地域の農家を訪問した。 訪れると家には 爺ちゃん・婆ちゃん
母ちゃんの「三ちゃん農業」で男たちは東京などに出稼ぎに出ていた頃だ。

 家を訪れると「遠~い北海道からよく来てくれた」と歓迎してくれた。 家に入ると
「ザーザー」と雨が降っているような音が二階から聞こえて来る。「カイコ」が
桑の葉を食べている音なのだ。快く接待してくれて「何も無いが一杯飲んでくれ」と
コップに冷酒を注いでくれる。 ちょっとした料理も出してくれる。ところがだ、
コップの淵に「ハエ」がびっちり止まる。更に料理が見えないほど「ハエ」も止まる。
 コップからハエが酒の中に落ちる‥爺ちゃんは箸でハエを挟んで取り出すが 酒は
そのままで新しい酒に変えて呉れない‥料理もハエの止まる上の方を避けて食べる‥
 嫌な顔も出来ない・・作り笑顔で話を続ける。 ハエは親指の先ほどの大きさだ。

 養蚕が盛んな頃だから トイレ・家の周りは「カイコ様」のために殺虫剤などの
農薬を一切使わない。地元の人は手や団扇でハエを追いながら平然と食事をする。
 抵抗力も付いて健康に支障が無いようだ。  
 清潔でもない私だが とてもつらく苦しい「ハエ」の時期を過ごした50数年前を
思い出しています。憎っくき「ハエ」でした。

      
コメント (5)
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