丹生川上神社上社から再び国道169号に戻り、南下すると“伯母峰”という峠がある。現在国道は峠の下のトンネルを通っているのだが 、ここが吉野川(和歌山県では紀ノ川)と北山川(三重県・和歌山県では熊野川)との分水嶺となっている。
つまり伯母峰峠の北に位置する川上村は吉野川源流の地なのだ。
そしてこの村には“川上宣言”がある。
「樹と水と人の共生」をめざして――川上宣言(1996年8月1日)
「川上」は水の源、豊かな水が生まれるところ。豊かな水は豊かな森林が「川上」に保たれてきた証拠です。「川上」の人たちは、巧みに森林を利用しその価値を生かして自然とつきあい、林業を通して山と水を守ってきたのです。都市が発展し経済成長が続くなかで、さらに多くの水が求められるようになりました。上流に多くのダムが造られ、下流主導のかたちで上流の姿が変えられてきたのです。生活水準が上がり「川上」の過疎化が進む現代。「川上」では以前のように暮らしの中で山と水を守ることが難しくなってきました。森を育て、山と水を守る新しい仕組みが今、求められています。下流の人たちの参加も必要です。川上への愛着、訪れる都市の人たちの自然とのふれあい、そこから豊かな国土の保全、さらには地球環境問題への答えも生まれてくるにちがいありません。
川上宣言
一.私たち川上は、かけがえのない水がつくられる場に暮らす者として、下流にはいつもきれいな水を流します。
一.私たち川上は、自然と一体となった産業を育んで山と水を守り、 都市にはない豊かな生活を築きます。
一.私たち川上は、都市や平野部の人たちにも、 川上の豊かな自然の価値に触れ合ってもらえるような仕組みづくりに励みます。
一.私たち川上は、これから育つ子供たちが、 自然の生命の躍動に素直に感動できるような場を作ります。
一.私たち川上は、川上における自然とのつきあいが、 地球環境に対する人類の働きかけの、すばらしい見本になるよう努めます。
つまり伯母峰峠の北に位置する川上村は吉野川源流の地なのだ。
そしてこの村には“川上宣言”がある。
「樹と水と人の共生」をめざして――川上宣言(1996年8月1日)
「川上」は水の源、豊かな水が生まれるところ。豊かな水は豊かな森林が「川上」に保たれてきた証拠です。「川上」の人たちは、巧みに森林を利用しその価値を生かして自然とつきあい、林業を通して山と水を守ってきたのです。都市が発展し経済成長が続くなかで、さらに多くの水が求められるようになりました。上流に多くのダムが造られ、下流主導のかたちで上流の姿が変えられてきたのです。生活水準が上がり「川上」の過疎化が進む現代。「川上」では以前のように暮らしの中で山と水を守ることが難しくなってきました。森を育て、山と水を守る新しい仕組みが今、求められています。下流の人たちの参加も必要です。川上への愛着、訪れる都市の人たちの自然とのふれあい、そこから豊かな国土の保全、さらには地球環境問題への答えも生まれてくるにちがいありません。
川上宣言
一.私たち川上は、かけがえのない水がつくられる場に暮らす者として、下流にはいつもきれいな水を流します。
一.私たち川上は、自然と一体となった産業を育んで山と水を守り、 都市にはない豊かな生活を築きます。
一.私たち川上は、都市や平野部の人たちにも、 川上の豊かな自然の価値に触れ合ってもらえるような仕組みづくりに励みます。
一.私たち川上は、これから育つ子供たちが、 自然の生命の躍動に素直に感動できるような場を作ります。
一.私たち川上は、川上における自然とのつきあいが、 地球環境に対する人類の働きかけの、すばらしい見本になるよう努めます。
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