大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

円空への旅:天川村栃尾観音堂

2013年07月25日 | 東海
私が最初に“円空仏”に出会ったのは、奈良県吉野郡天川村栃尾にある観音堂。

もう3年ほど前の秋のこと。
ある日,HDDに撮り溜めていたTV番組を見ていた。
その番組の中に,「新・日曜美術館;円空仏」があった。

番組では北海道や東北に残る円空仏の作風が,円空が奈良県天川村に来て変わったと紹介されていた。
それを見た私は,これまで何度も奈良県天川村にある栃尾観音堂近くに行っているのに,どうして訪ねなかったんやろか?
そこに円空仏があることを聞いて知っていたのに・・・と思うようになった。
それで、時間をみつけて天川村へ出かけたんやった。
一昨年の豪雨と水害で、天川村も被災したと聞く。
栃尾観音堂の円空仏はどうなってるんやろか?

@奈良県内の円空仏
江戸時代、放浪の僧円空は大峯の地で修行された。
寛文十二年から延宝三年までの間に二度入峰し、山上ヶ岳や小篠の宿、笙の窟、鷲の窟など厳しい冬のさなかの越年修行を行っている。
奈良県には現在二十体ちかくの円空仏が確認され、天川村には、大峯山寺・天川弁財天社・栃尾観音等に円空仏が残され、体内仏を含め十七体がこの天川にあるという。
(天川以外では,法隆寺に智拳印を結んだ大日如来座像、松尾寺に役行者像。)

栃尾観音堂には,聖観音菩薩立像、大弁財天女立像、金剛童子像、護法神像の四体がある。
どの像も円空の作風の特徴をよく表しており、見る者を惹きつける穏やかな微笑みをたたえている。
小さなほこらに四体もの円空仏が納められていること、また、深い掘りのものは珍しく、特に護法神像のなかでも、彼が初めて彫ったものとして注目されている。
円空の作品が群像として見られるのは近畿以西では天川村だけで、非常に保管状態もよく、評価の高い円空の作品が伝えられているのは珍しく貴重だという。

『 昨日今日、小篠(おざさ)の山に降る雪は、年の終りの、神の形かも 』
大峯山中の小篠の宿にて
『 大峯や、あまのかわら(天川)に年をへて、又くる春に花をみるらん 』
延宝2年~3年を越年す
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