御蔵島うつぼ記

うつぼとこつぼの島暮らし

大事件勃発シリーズ ー詠みまくりー

2012-03-26 11:01:52 | 日記

さて。
イキナリですが、「茶壺」は私の俳号です^^
かれこれ10年ほど前から、年に二三句、詠んでたとかなかったとか?
なぜ「壺」好きなのか?は、さて置き。

付き添って下さった「あ」姐が帰島した際、
自作の俳句を送って下さいました。

おお♪さすが・・・♪

返句しているうちに火が点いたというかなんというか、
自分の「今」の気持ちを描写するのに、
こんなに良いモノが他にあるものか?!という感じで、
一気に溢れ出てきました。

しかし、

元々我流で好き放題に詠んでるだけなので、

厳しいご批評はお許しをm;;__;;m
_______________________________________________

以前、無かった右中指先に涙して詠んだの後、
その夕方には立ち直っていた自分。。。
あまりにも如何なものか?とは思いましたが、
無くしたものを今更嘆いてもはじまりませんよね。

  迷い寝の 悔いても還らじ 願わくば
   波に浮かべて 海の裳裾に

こんなこと?ぐらいで島暮らしを諦めるようなうつぼじゃございません。

  必ずや 成し遂げやよや 我が志
   万象総てが 散り去り逝くとも

独り残してきた古壺が寒い思いをしているのではないだろうか?と
古壺輸送が決定した頃、

  大寒に 独り寝あはれ やよ古壷
   松は蕭々 波は累々

入院中は本を読むくらいしか出来なかったので読みまくりました。
永らく読みたかった三国志を読破、
面白かったけど、あまりにも人がシぬ話は嫌ですな。

  愛読は 勇者賢者の 三国志
   昔言葉に 心馳せ行く

広尾病院には「広尾文庫」という本棚があり、
入院患者は、自分の病室に借りてきて好きに読むことが出来ます。
本を寄付することも可能。


差し入れに頂いた山のような本は今、広尾文庫にあります。

  そして今 一転アリスの 世界へと
   読む本変われば 詠む句も変わる

模写もイロイロやりました。


力を入れずに出来ることは、このくらいだったワケです。


左手三本の手術は入院当日に終わっていましたが、
右手中指の再手術をしなければなりませんでした。
分厚くグロい?症例集を「や」先生に見せていただきながら、
手術内容を検討していきました。

手術の日が決まり、麻酔科の先生が説明に来られ、
もともと全身麻酔がキライで、再三お願いしたものの・・・、

  術中の 麻酔は全身 必須よと
   嫌じゃ言うても 叶わぬ願い

そして、右中指の再手術。


中指の根元から皮膚付の神経、血管、肉などを指先に移植。
穴があいた場所には手首から皮を移植。
ぐるぐるまきまき再びです☆


入院中に11月分の請求書を貰い、その高額さに驚愕!
手術一回と入院二日で◯十万円!?

  月末の 支払いあなや おそろしや
   手術が高いか 指が高いか

とはいうものの、脱走するわけにもいかないし~;;
この時点ではちょっと焦ってました。
江戸時代ならチャラになるのになぁ。。。なんて・・・;;

  とりあえず 算盤ぱちぱち 胸算用
   師走を超えて 逃れるものかは

後で聞いたら、時間外手術料が犯人だったので、
12月分はそんなにたかくありませんでしたが・・・。

指先に肉その他を追加したものの、
毛細血管などが出来なければ「肉」は「身」となってくれません。
ここから抗生剤と血管拡張剤のイタい点滴が始まりました。
24時間イタい点滴を続けなければならず、
いくらイタいのに強い私でもかなりコタエました☆



そんな時、

御蔵の小柑みかんの入った手作りケーキをお見舞いに頂きました。
ベットからほとんど動かずだったので、

  楽しみは 胡桃柑菓子 お土産の
   ご飯減らして カロリー調整



生の小柑も頂きました♪
香りがとても良く気分がスッキリしました~♪

  蘇る 木々のざわめき 百尋を
   越えし小柑の 実の芳しき

点滴が終われそうで終わらずT-T
予知された退院日が、延長になりそうで涙。


それでも、二転三転しながらも年内退院となり、
父に迎えにきてもらって家に帰りました。

古壺とはまるまる一ヶ月会っていませんでした。
忘れちゃったかな?と思いながら部屋に入ると・・・、
古壺が目を丸くしてまとわりつきまくってきました♪

  興奮は ブラシの如し 古壷の尾
   付いて離れず 鳴いて呼ぶ



なんにしろ無事に退院が出来た、そのことが嬉しくて、
大晦日が近かったので神さま仏さまが近くにいるように思え、

  二類無き この身の無事の 幸いを
   如何に伝えよ天に地に

新年が明け・・・、

  こともなし 言い得ることの 幸いを
   心に留めん 寿ぐ春に

実家での療養が始まり・・・、

  病院に 居てもなんにも 出来ないが
   帰りし家でも 上げ膳据え膳

つくづく病院とは治療に特化した場所だと思い知り・・・、

  開けられぬ ペットボトルに 缶詰の
   蓋は蓋寝の 寝正月かな

出来ないことは出来ないから仕方ないけど~

  メシよこせ 定時に騒ぐ 古壷姫
   騒がないけど 我が身も同じ

年明け最初の検診で「や」先生と世間話。
新調した眼鏡をつい忘れちゃうんですって~

  年男 それが判明 してからは
   事あるごとに 加齢が話題

まだまだ腫れたぬいぐるみの足のような中指でしたが、
百戦練磨の先生曰く、

  イイじゃない 経過良好 先生の
   技の結集 有り難きかな

抜糸というものは遅れるとヌイヌイの痕が残ってしまうそうで、
かと言って、指なんぞは早く抜いてしまうとハゼてしまうそうで、
見極めが肝心だそうです。
抜糸って麻酔打たないのね~

  それはそれ いやでもセンセ 待てちょっと
   抜糸イタいよ イタいってばよ

検診やリハビリで外出する際、
両手が不自由な状態では小銭の出し入れがどうしてもやりにくく、
スイカなんて!と嫌っている場合ではなくなり・・・;;

  小銭出す そはリハビリと 思えども
   スイカ買ったら 便利で堪らぬ

外出と言えば検診かリハビリで、
雨だから雪だからと止めるワケにはいきません。

  初雪の 指先しみて 凍りたる

離れた御蔵が思い出されます。

  遥か波 隔てし島の この春の
   日々恙無く 暮れて行くやも

そして・・・、

普通に日常を過ごそうとして、
指をケガするということがどういうことか、
身を以て知る羽目となりました。

ドアノブが回せない ← ノブをハンドルに付け替えてもらおうかと本気で思った
洗面器で湯が汲めない ← 中指で支えてたのだと発見
お盆でお茶が運べない ← これも中指で支えていたらしい
ナイフとフォークが使えない ← しっかり握れません
包丁を握れない ← まな板に当たる衝撃がイタい
水が触れない ← 家がした指でなくてもケガした指に痛みが走る

寒くて凍えているうちはダメでも、
春になればシガコも溶けて~かな?・・・と

  ままならぬ 思いは凍てし 衣更月の
   春日のさせば 解け去るものかは

それにしても、いつも指そのものが冷たくイタいので、
脇の下や首で暖めないと自力で暖かくはなれないのも発見@@
そこで古壺を抱くと暖か~い♪

  いざ温め 猫の行火に 股火鉢


。。。

今は、それぞれにちょっとずつのいろいろが出来るようになりました♪

まったくほんとー!に、
油断大敵&余計な無茶して勝手にケガした私。

心配させてはイカン☆という気持ちが、
あちこちへのお知らせを遅らせた一因でしたが、

さんざんご心配を頂き、
病院にメールを下さった方々、
お見舞いに駆けつけて下さった方々、


何度もメールで励まして下さったり、
見に行かれない初日の出を写メして下さったり、

。。。うれしかったです。。。

本当にありがとうございましたm__m

今更ですが、今回はマジに応えました。
形の変わってしまった指先には申し訳なかったけれど、
この指先が私の無茶のブレーキに、必ずや成ってくれると信じます。

何かをする時、一歩止まって見定める。

「もうこれ以上、誰かに心配をかけることだけは決してしてはイケナイのだ!」

それを心に誓います。

先生方の助言で、今しばらく帰島は延ばしています。
早く御蔵に帰りたいのはヤマヤマですが、
今、リハビリを怠って、後で後悔はしたくない。

  吹けよ春風 海超えて
  届け光の 帯となり
  早く遂げなん 我が想い 
  早く帰らん 御蔵島

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