NHKアーカイブス「影の名優」という番組を観た。(10月17日23:10~NHK第一)
たまたまテレビのチャンネルを変えていたときに気づいて観たため、最初の10分を見逃してしまったが、素晴しい番組だった。
これは1963年のドキュメンタリー番組の再放送で、歌舞伎の名題下(名前の出ない役者)筆頭で隠れた名優坂東八重之助を取材したもの。
わたしもさすがに名前しか知らなかったし、現在では名殺陣師としての業績がたまに語られるぐらいだと思う。この番組で語られる世界は、歌舞伎の裏面史であり、ひとりのアルチザンの一代記だ。
わたしが面白かったのは、八重之助が三階役者の後輩たちに煙管の使い方を教える場面。当然のことながら、すでにこの頃から歌舞伎世話物の前提となる文化は失われつつあったわけで、歌舞伎や落語は当の昔からヴァーチャルリアリティだったんだということを再認識した。
八重之助が目に入れても痛くないほど可愛がったという今の團蔵さんの子供時代の様子も印象的で、当分團蔵さんの舞台を見ると八重之助の姿が目に浮かびそうだ。
こういう番組こそが、じつは格好の歌舞伎入門になるような気がする。国語の教科書なんかでも歌舞伎の黒衣を扱った本「秀十郎夜話」なんかを取り上げるといいんじゃないだろうか。
モノクロ映像の番組だったが、時折入る隅田川の映像もなんだか風情があってよかった。
NHKもこういう放送はちゃんと宣伝すべきだな。
さもなければ、また再放送してほしい。歌舞伎チャンネルで放送したらどうかな?
たまたまテレビのチャンネルを変えていたときに気づいて観たため、最初の10分を見逃してしまったが、素晴しい番組だった。
これは1963年のドキュメンタリー番組の再放送で、歌舞伎の名題下(名前の出ない役者)筆頭で隠れた名優坂東八重之助を取材したもの。
わたしもさすがに名前しか知らなかったし、現在では名殺陣師としての業績がたまに語られるぐらいだと思う。この番組で語られる世界は、歌舞伎の裏面史であり、ひとりのアルチザンの一代記だ。
わたしが面白かったのは、八重之助が三階役者の後輩たちに煙管の使い方を教える場面。当然のことながら、すでにこの頃から歌舞伎世話物の前提となる文化は失われつつあったわけで、歌舞伎や落語は当の昔からヴァーチャルリアリティだったんだということを再認識した。
八重之助が目に入れても痛くないほど可愛がったという今の團蔵さんの子供時代の様子も印象的で、当分團蔵さんの舞台を見ると八重之助の姿が目に浮かびそうだ。
こういう番組こそが、じつは格好の歌舞伎入門になるような気がする。国語の教科書なんかでも歌舞伎の黒衣を扱った本「秀十郎夜話」なんかを取り上げるといいんじゃないだろうか。
モノクロ映像の番組だったが、時折入る隅田川の映像もなんだか風情があってよかった。
NHKもこういう放送はちゃんと宣伝すべきだな。
さもなければ、また再放送してほしい。歌舞伎チャンネルで放送したらどうかな?
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