「命日シリーズ」を定例化する気はないんだけど、12月12日は小津安二郎(1903~1963)の命日であり、誕生日でもあるんですよね。
歌舞伎ファンとしては、六代目菊五郎(勘九郎のおじいさん)の数少ない映像である記録映画『鏡獅子』(昭和10年)の監督として記憶されるんでしょうが…。因みに昭和10年は芥川賞直木賞の第一回が発表された年で、第一回芥川賞候補者・太宰治は小津より6歳若い。
もともと映画オタクだった私は、戦後の小津作品は全部観ているし、戦前作品も現存するものは全部観ているはずなのですが、戦前の監督って突然「幻の作品」が発見されたりするので油断がならないんですよね。
で、この場は<映画監督・小津安二郎>を語るとして、「おまえの好きな小津作品は?」と問われれば、実は『小早川家の秋』と『浮草』なんです。2本とも松竹作品じゃないじゃない?と言われると、松竹関係者に申し訳ないのですが、この2本の何が好きって、二代目中村鴈治郎が出ているからなんですよ。
市川崑 の『鍵』も良かったけど、小津作品の鴈治郎は哀愁漂っててなんだか凄いんですよね。今の鴈治郎と市川雷蔵が同い年で仲が良かったそうですが、今では、中村玉緒のお父さんっていう印象しかないのでしょうね…。
『浮草』の頃の大映の技術スタッフはクラシックで言うウィーンフィルみたいな定評が当時はあって、そういう意味でも面白い。
というわけで、私の好きな小津作品は以下のようなところ。(一口寸評つき。)
<戦後>
・早春 (岸恵子より淡島千景が素晴らしい。)
・お茶漬けの味 (夜、確かたくあんでお茶漬けをすする所が好き。)
・浮草 (鴈治郎もいいけど、若い時の若尾文子が可愛い。)
・小早川家の秋 (鴈治郎の散歩するところが好き。)
<戦前>
・非常線の女 (初期のウォルシュやラングみたい。)
・淑女は何を忘れたか (桑野通子がカッコイイ。)
・東京の合唱 (チンチン電車の中から、母子が父親を見るカットが最高。)
・その夜の妻 (この映画の椅子に座った八雲千恵子はリリアン・ギッシュに見えてくる。)
歌舞伎ファンとしては、六代目菊五郎(勘九郎のおじいさん)の数少ない映像である記録映画『鏡獅子』(昭和10年)の監督として記憶されるんでしょうが…。因みに昭和10年は芥川賞直木賞の第一回が発表された年で、第一回芥川賞候補者・太宰治は小津より6歳若い。
もともと映画オタクだった私は、戦後の小津作品は全部観ているし、戦前作品も現存するものは全部観ているはずなのですが、戦前の監督って突然「幻の作品」が発見されたりするので油断がならないんですよね。
で、この場は<映画監督・小津安二郎>を語るとして、「おまえの好きな小津作品は?」と問われれば、実は『小早川家の秋』と『浮草』なんです。2本とも松竹作品じゃないじゃない?と言われると、松竹関係者に申し訳ないのですが、この2本の何が好きって、二代目中村鴈治郎が出ているからなんですよ。
市川崑 の『鍵』も良かったけど、小津作品の鴈治郎は哀愁漂っててなんだか凄いんですよね。今の鴈治郎と市川雷蔵が同い年で仲が良かったそうですが、今では、中村玉緒のお父さんっていう印象しかないのでしょうね…。
『浮草』の頃の大映の技術スタッフはクラシックで言うウィーンフィルみたいな定評が当時はあって、そういう意味でも面白い。
というわけで、私の好きな小津作品は以下のようなところ。(一口寸評つき。)
<戦後>
・早春 (岸恵子より淡島千景が素晴らしい。)
・お茶漬けの味 (夜、確かたくあんでお茶漬けをすする所が好き。)
・浮草 (鴈治郎もいいけど、若い時の若尾文子が可愛い。)
・小早川家の秋 (鴈治郎の散歩するところが好き。)
<戦前>
・非常線の女 (初期のウォルシュやラングみたい。)
・淑女は何を忘れたか (桑野通子がカッコイイ。)
・東京の合唱 (チンチン電車の中から、母子が父親を見るカットが最高。)
・その夜の妻 (この映画の椅子に座った八雲千恵子はリリアン・ギッシュに見えてくる。)
奇遇ですね。別に合わしてるわけじゃなくて(笑)
私も、この2本を繰り返し観てるんです。
テーマのドロドロは相変わらずなんだけど、さらりとコミカル調で。
鴈治郎の飄々とした演技がみていて和むんですよ。
淡島千景はおきゃんな感じがいいですね。
実は、私の母方の祖父が昔映画館の支配人をやってまして母も一緒に働いてました。それで、東宝撮影所の見学ツアーへ行き、三船や司葉子、あの高橋貞二との記念写真なんてのもあるんです。(アップしましょうか?)
トリュフォーもお好きなんですね?
ヘルムート・バーガーの名前が出てきたのもびっくりしましたが。
古典芸能以外にも渋いところ行ってますね。
小津というと、『麦秋』『晩春』『東京物語』で語られることが多くて、<小津&原節子>という枠で語られてしまいがちですが、これが全てじゃないですよね。
それと、高橋貞二は渋いなあ!交通事故死御三家(こう言う言い方は不謹慎かもしれないけど)と言えば、佐田啓二、高橋貞二、赤木圭一郎ですが、三人の中で一番味が合ったのは高橋貞二ですよね。東宝作品に出向してたときの写真なんですか?
大船撮影所はもうないし、成城の東宝スタジオも今は様代わりしているので、きっと貴重な写真ですね。
それと、トリュフォー好きですよ。パリのモンマルトル墓地にお墓参りしたこともあります。作品では『柔らかい肌』や『夜霧の恋人たち』、それと『アデルの恋の物語』が好きですね。
高橋貞二の写真は、旅行かPRかに来たときに、地元を案内したみたいです。