切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『市川海老蔵 眼に見えない大切なもの』

2010-08-18 23:59:59 | 超読書日記
海老蔵と茂木健一郎の対談集で、「天才」を語るというテーマ。取り上げられた「天才」は、 レオナルド・ダヴィンチ、空海、石川五右衛門、木村秋則の4人。というわけで、簡単な感想です。

スピリチュアル一歩手前くらいのきわどい本だったけど、それなりに楽しめました。

個人的に面白かったのは青森のりんご農家木村秋則の話。

わたし、この人、見くびっていましたね。

たんなる天然オヤジだと思っていたら、結構理系マインドの持ち主で、パソコンも自分で組み立てるんだとか。理屈っぽいところと、理屈じゃない楽天性みたいなものが共存している稀有な人だな~と感心しましたよ。でも、まねしたりできるタイプじゃないことも確か。そういう意味では「天才」なんでしょうね~。

わたしが気になったのは、海老蔵が盛んに「日本人はメーターを振り切っていない」といっている点。

確かに、言わんとするところはわからないじゃないけれど、個人的なことをいえば、わたし、今やっている仕事で「メーター振り切る」ところまでやる気はないなあ~。

要するに、歌舞伎役者やりんご農家、宗教家の仕事に対する感覚と、一般の勤め人の仕事観は違うんだろうということになるのかな?

「リミッターをはずす」とか「メーター振り切る」対象が「仕事」の人は幸福だ!

それが、バブル崩壊以降に職を求めた経験者の共通した感覚だっていうのが、わたしの実感ですね。もっとも、世代論じゃない一般的な仕事観という気もしないじゃないけれど・・・。

というわけで、芸道の求道者・海老蔵を知るにはいい本ですね。ただし、やっぱり、脳科学者・茂木健一郎の解説は新味なし。別に、俗流心理学や受験勉強法なんかで語られている話ばっかだからね~。

しかし、なんで茂木健一郎が書いている「勉強法」の本が売れているのか、さっぱりわからない!勝間より役に立たないと思うんだけどなあ~。(脱線しました!)
市川海老蔵 眼に見えない大切なもの (Grazia Books)

講談社

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