切られお富!

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新勘三郎と日活映画 『戦争と人間』

2005-03-19 15:02:15 | かぶき讃(トピックス)
もうひとつ中村屋ネタ。

ロマンポルノ路線に入る前後の日活がほとんど最後の力を振り絞るようにして作った、一般劇場映画の大作『戦争と人間』三部作(山本薩夫監督)。この映画に子役として新勘三郎(当時勘九郎)が出ていたというのは案外知られていないんじゃないだろうか?

カメラマン姫田真佐久氏の著書『パン棒人生』のなかでも、左翼系の映画に勘九郎が出たのが不思議だったとの述懐があるほど。北大路欣也の役の子供時代をやっているのだけど、今と変わらない顔立ちというか、カメラが寄ると十七代目勘三郎そっくり。

松竹映画ではないので、十八代目勘三郎襲名の今年でも、ほとんど話題になりそうにないのだけど、ちょっとカルトな話ってとこかな。

因みに映画自体も、いかにも『白い巨塔』なんかを撮った山本薩夫らしい骨太な力作で悪くない。ただ、とても長いので暇をもてあましている人向けではあるけれど。また、日活にサービスしてしまったな…。なんか接待して!

PS:私の好きな山本薩夫の映画は、『牡丹燈籠』、『忍びの者』、『にっぽん泥棒物語』といったあたり。

・戦争と人間

戦争と人間 第一部 前編
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