切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『紙の月』 吉田大八 監督

2015-08-13 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
評判がよいんで観てみました。簡単な感想のみ。

結論から先に言っちゃうと、NHKのテレビ版の方がわたしは面白かったです。原田知世の方が、「え、あの真面目そうな人が・・・」というリアル感に満ちていた。

宮沢りえはその風貌からして、ちょっと浮世離れしてるんですよね。ちょっと病気っぽくて、親近感が湧かないというか・・・。なので、若い男にはまるきっかけが、いまいち理解しにくい。もっとも、これは映画の脚本の問題で、テレビの方がはるかにディテールがよくできていました(そういえば、テレビ版の脚本は今の朝ドラ「まれ」の人なんですよね。)。

で、言い訳みたいに、映像主義っぽいシーンが挟み込まれるのもいまいちというかね・・・。たとえば、若い男との地下鉄のシーンとか、逃走するときの「あっ」というシーン。

で、映画の美点でいえば、大島優子が変にリアルだったあたりか。小林聡美はもうちょっと生かしようがあったかなという印象で、もうひと暴れするのかと思いきや、わたしには消化不良なキャラでした。

また、ヒロインが恋に落ちる地下鉄の場面を、原作者が絶賛していたんで、期待して観たのですが、わたしには完全に肩透かしでした。

ということで、厳しかったですかね。ご覧になった方の判断にお任せします。

PS:急に思い出したけど、銀行の女子行員の使い込みを扱った映画で、中島葵主演、加藤彰監督の『OL日記 濡れた札束』というのがあったな、と。あまり、観た人いないだろうけど・・・。


紙の月 DVD スタンダード・エディション
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