切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

ユニバーサルの火事って、大丈夫だったの?

2008-06-03 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
米国ユニバーサルスタジオが火事になった話で、気になっているのはフィルムの被害。ニュースでも詳しく言ってないでしょ?「すべて複製可能」っていわれたって、複製できればいいってものじゃあないですからね~。

・米ユニバーサルスタジオ炎上…あの時計台も損傷


>保管中のビデオやフィルム4万-5万本も被害を受けが、同スタジオは「すべて複製が可能」としている。

昔から有名なのは、小津安二郎の『東京物語』のオリジナル・ネガが火事で消失、現在のプリントはポジからの複製だという話。

・「東京物語」のデジタル修復


だから、オリジナル・ネガが消失しても「複製は可能」だけど、その映画本来の画質、色が複製可能な状態なのかどうかは、別な問題であるわけなのですよ。

ましてや、HD化が叫ばれる昨今、HD化するための原版が保存されてないと、かなり寂しい<HD画質>作品が乱造される可能性だってある。

でも、テレビの報道では、「複製は可能ですから~」みたいな、事の本質をわきまえない能天気な発言が連発されて、映像を扱っているTV産業の報道としては、なんとも寂しい限り・・・。

さすがにユニバーサルは事実を隠そうとするかもしれませんが、映画は文化遺産でもありますし、正確な報道をしてもらいたいものですよね~。

東京物語

松竹ホームビデオ

このアイテムの詳細を見る
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ホメ殺しの方が死にたくなら... | トップ | 「文楽の人より 吉田文五郎... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

アメリカの夜(映画日記)」カテゴリの最新記事