goo blog サービス終了のお知らせ 

切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

軍事問題を、今もって根性論、精神論で語る時代錯誤!

2007-11-30 21:57:59 | TVピープル
そのまんま東にせよ舛添要一にせよ、メディアによく登場する"人気"政治家たちの妄言は注意が必要だと思うんだけど、そのまんま東の「徴兵制あってしかるべき」発言というのは、軍事問題というリアリズム抜きに考えてはいけない問題をきわめて戦前的な根性論レベルでしか捉えられない、東のおつむの貧しさを象徴的に表しているんじゃないですか?頭髪じゃなくて、あくまで"おつむ"ですよ!

「徴兵制あってしかるべき」 東国原知事が持論展開(朝日新聞) - goo ニュース

軍事兵器のハイテク化が進み、専門的な技術を持った軍事のプロが求められているという、世界の軍隊がおかれている現状。また、局地戦のような極限状況では、民間軍事会社による傭兵が活躍している昨今、いまさら「徴兵制あってしかるべき」なんて発言は、、時代錯誤もはなはだしい。(あのイスラエルですら、徴兵期間を短縮して、プロフェッショナル化を目指している。)

わたしがウンザリするのは<軍隊=若い奴の根性を叩き直す場>みたいな発想なんだけど、バカな根性論がインパール作戦みたいな無謀な戦線を形成したっていう歴史について、そのまんま東の意見を聞いてみたいですね

ところで、むかし、三島由紀夫が『不道徳教育講座』という本のなかで、「かつては軍隊が『青年の夢を罰する』場所だったけど、いまは映画界がそのかわりを果たしている」というようなことをいっていた。

でも、これって、全盛期の映画界で、毒舌で知られた映画監督・増村保造に徹底的にしごかれた俳優・三島由紀夫だから出てくる言葉なのであって、今の映画界、芸能界に必ずしも当てはまる言葉ではないことはいうまでもない。

つまり、何を言いたいかっていうと、芸能人・そのまんま東としての、芸能界修行期間ノスタルジアみたいな発想で、国防問題を捉えているんじゃないのってことなんですよね。

だいたい、二百三高地みたいな人数動員型白兵戦をやってる時代でもないし、今の労働者人口で若者を2,3年徴兵するなんてナンセンスである上に、そもそも、そんなことを全国展開する国家予算はどこから出てくるのかわからない。

要するに、まともに考えたらバカ丸出しな発言だってことなんですよ。

そして、最後に、「道徳や倫理観などの欠損が生じ、社会のモラルハザードなどにつながっている気がする」という東の発言についても一言。

以前も書いたように、わたしの歌舞伎座観劇歴からはっきりいえるのは、歌舞伎座で行儀が悪いのは、圧倒的にオッサン、オバサンであるということ。

また、療養日記でも書いたように、わたしの二ヶ月間の松葉杖生活で、席を譲ってくれたサラリーマンは一人だけ(もちろん、優先席の前で、ですよ)。若い女性やフリーター風の若い男性の方がよっぽど親切にしてくれました。

つまり、モラルハザード問題を若者問題として捉えている段階で、世の中が見えてない。

最近の企業不祥事で内部告発をやっているのは、不安定雇用の若者や女性である場合が多く、いい年のオッサンたちは隠蔽する側だってことを念頭においてから、「モラルハザード問題」を捉え直したらどうなんだっていいたいですね、東国原知事さん!

PS:最後に、一応参考文献を。(オッサンみたいな読書してるね、とはいうなかれ!!)

不道徳教育講座
三島 由紀夫
角川書店

このアイテムの詳細を見る


日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)
山本 七平
角川書店

このアイテムの詳細を見る


一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)
山本 七平
文藝春秋

このアイテムの詳細を見る


軍事を知らずして平和を語るな
石破 茂,清谷 信一
ベストセラーズ

このアイテムの詳細を見る


護憲派のための軍事入門
山田 朗
花伝社

このアイテムの詳細を見る


<おまけ>

からっ風野郎

角川エンタテインメント

このアイテムの詳細を見る
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『のだめカンタービレ 19... | トップ | 『バルバラ異界』 1~4 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

TVピープル」カテゴリの最新記事