積読本解消週間が続いていますが・・・。もはや、神格化された少女マンガ家という感じの萩尾望都大先生。わたしも、『トーマの心臓』や『ポーの一族』は大好きだけど、比較的近年のこの作品は買ったっきり読んでなかった。しかし、これは、恐ろしいほどの傑作ですね。少女マンガという枠を超えて、日本のSF表現の金字塔みたいな作品じゃないかな!
話は、西暦2052年、他人の夢に入り込むことができる「夢先案内人」の主人公が、7年間眠り続ける少女の謎を、少女の夢に入り込むことを通して探っていくというもの。(ちょっと、簡単すぎか?)
冒頭の幸福な空間の謎が次第次第に暴かれていく、ストーリーテリングの妙。現実と夢が交叉し重なり合っていく表現の凄み。
21世紀にはいっても、萩尾望都はやりたい放題に筆を進めているってことが、なんだか嬉しくなる作品でしたね。
ただ、従来と違うのは、主人公の「夢先案内人」が父親であるということ。
マンガ家よしながふみの対談集『あのひとと、ここだけの、おしゃべり』のなかで、よしながふみは『バルバラ異界』について、
「子供の視点だったのが親の視点に変わられていて、儀式を終えて新しい場所にいらしたような、そんな感じをとても受けたのです」と語り、
いっぽう、萩尾望都は、「大人のお父さんを主人公に描いて、あれ以来日本ものを描くのが少し楽になりました」と答えているのが注目されますね。
とにかく、余計な言葉を語りたくない心境なんですが、最後に、かつてのSF作品の傑作『11人いる!』を思い出すような読後感だったとだけ、付け加えておきましょう。
とにかく、大傑作!
PS:萩尾さんの好きな映画監督が、アラン・レネだっていうのは、いかにもですね。あのキャラって、デルフィーヌ・セイリグ、イメージしてるのかな?
話は、西暦2052年、他人の夢に入り込むことができる「夢先案内人」の主人公が、7年間眠り続ける少女の謎を、少女の夢に入り込むことを通して探っていくというもの。(ちょっと、簡単すぎか?)
冒頭の幸福な空間の謎が次第次第に暴かれていく、ストーリーテリングの妙。現実と夢が交叉し重なり合っていく表現の凄み。
21世紀にはいっても、萩尾望都はやりたい放題に筆を進めているってことが、なんだか嬉しくなる作品でしたね。
ただ、従来と違うのは、主人公の「夢先案内人」が父親であるということ。
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「子供の視点だったのが親の視点に変わられていて、儀式を終えて新しい場所にいらしたような、そんな感じをとても受けたのです」と語り、
いっぽう、萩尾望都は、「大人のお父さんを主人公に描いて、あれ以来日本ものを描くのが少し楽になりました」と答えているのが注目されますね。
とにかく、余計な言葉を語りたくない心境なんですが、最後に、かつてのSF作品の傑作『11人いる!』を思い出すような読後感だったとだけ、付け加えておきましょう。
とにかく、大傑作!
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