中村伸郎と聞いて、すぐわかる方は今どれくらいいらっしゃるだろうか。小津安二郎や黒澤明の映画なんかによく出ていたメガネの名バイプレイヤー。杉村春子らとともに文学座の創設メンバー。三島由紀夫を慕い、文学座を脱退。そんな方の、飄々としながらも楽しいエッセイ集です。第34回日本エッセイストクラブ賞受賞。
三島への追悼の文章では、その戯曲の難しさを語り、一度の上演では納得がいかないが、何度も出演する価値のある作品という意味で、
「再演しても完璧は期すべくもなく、再々演しても、まだ新しくなにかを語ることと思う。私は三島さんは死んだ、と思わないことにしている。」
と書いている。
で、この本全編に漂う飄々感がたまらなく素敵で、最後に載っている俳句のうちでも、本のタイトルにもなっている一句が素晴らしい!
除夜の鐘おれのことなら放つといて
わたしの年末の座右の一句にしようかな!
どこかの出版社で復刊してください!
三島への追悼の文章では、その戯曲の難しさを語り、一度の上演では納得がいかないが、何度も出演する価値のある作品という意味で、
「再演しても完璧は期すべくもなく、再々演しても、まだ新しくなにかを語ることと思う。私は三島さんは死んだ、と思わないことにしている。」
と書いている。
で、この本全編に漂う飄々感がたまらなく素敵で、最後に載っている俳句のうちでも、本のタイトルにもなっている一句が素晴らしい!
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おれのことなら放つといて (ハヤカワ文庫NF) | |
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早川書房 |
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