切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

浅草歌舞伎(昼の部)行ってきました!

2016-01-10 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
今年の初芝居は浅草から。しかし、一月の浅草は混んでますね~。でも、若手の公演とは思えない充実度がありました。簡単な印象のみ。

しかし、浅草は遠い!一本電車に乗り遅れたばっかりに、中村国生くんのご挨拶は途中から聞く羽目になりましたが、なかなか立派な御挨拶でした。このひともいよいよ父親の名前を継ぐんだなと~。化粧しない顔はお母さん似かなという印象を持ちました。

で、幕間なしで最初の演目、「三人吉三」の大川端。お嬢=隼人、お坊=巳之助、和尚=錦之助、おとせ=梅丸。

隼人くんのお嬢吉三は女形をあまりやらない人だけに、立ち居振る舞いはちょっと骨っぽいものの、顎を引くとなかなかの美人。名台詞は予想したよりもずっとよかったです。でも、本当にこの名セリフで酔わせてくれるのは、菊五郎・菊之助親子くらいで、玉三郎でもいまいちだったし、染五郎も聞いてるこっちが息が詰まるくらいだから、ま、相当難しいんでしょう。そういう意味では、若手の初役としては合格点だと思った。

巳之助のお坊は、吉右衛門や三津五郎あたりのこの役のイメージからするとわりと声が高かった印象だけど、少し色気が足りないかな~。これは、この芝居の後の展開を知ってるから思うのかもしれないけど。

で、錦之助の和尚は歌舞伎座の本興行でもいけるような出来で、逆に若手の二人の吉三と釣り合い取れないくらい。

次の、「土佐絵」は新悟の傾城が出色で、あの手足の長さに加えて佇まいといい、スケール感がありました。この人の古風な感じは貴重になってくるかもしれないですね、国生の名古屋山三は、橋之助というより、祖父の芝翫や伯父福助の安定した腰使いを思い出した。

そして、お待ちかねの「与話情浮名横櫛」。松也の与三郎もまずまずだったし、大蔵の蝙蝠安もなかなかでしたが、米吉くんのお富がよいです。若いのでだいぶ可愛いお富だけど、教えた時蔵も含めて立派ですよ。台詞に抑揚と緩急があって、若い人のお富のレベルじゃないですね。とても、感心しました。ちなみに、筋書きの米吉くんの今年やりたことが「ダイエット」だというのには笑いました!

ということで、浅草歌舞伎も、単なる若手の経験の場でなくなってきたんですかね~。最近の若手は立派です。
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