切られお富!

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12日の深夜、TBS「バースディ」に尾上菊之助が出演!

2005-07-14 21:35:56 | かぶき讃(トピックス)
先日12日、深夜24:29から放送のTBSの番組「バースディ」に尾上菊之助が出演した。もちろん、現在、歌舞伎座で上演中の「蜷川歌舞伎・十二夜」が話題の中心。

番組ではこの芝居に賭ける菊之助の並々ならぬ熱意と奮闘ぶりが映し出され、正直なところ、それほど番組に期待していなかったわたしにとっても、とてもいい番組に思えた。

歌舞伎に馴染みのない方々には地味に映る存在かもしれないのだけど、尾上菊之助という役者は、市川海老蔵と同い年の27歳で、海老蔵の相手役を務めることも多い若手女形。海老蔵同様、若くして大きな役を次々と見事に務め上げる末恐ろしい大器です。父親は七代目尾上菊五郎、母は東映「緋牡丹博徒シリーズ」で有名な富司純子、姉は映画「赤目四十八瀧心中未遂」で数々の映画賞をとった寺島しのぶ。

前々からいっているように、わたしにとって尾上菊之助という役者は特別な存在で、大げさにいえば、三島由紀夫にとっての六代目中村歌右衛門みたいなもの。できることなら、舞台姿以外はなるべく目にしたくないくらいの思い入れがあったりするのだけど、この番組中の彼の熱意とひたむきさは、彼の素顔をいっそう凛としたものに見せていて、つまらない楽屋落ちを見せられている印象は一切なかった。

そもそも、わたしが本格的に菊之助に入れこむきっかけになったのは、新橋演舞場でやった、「忠臣蔵」の通し上演。たまたま花道近くの席で観た「お軽・勘平の道行き」、菊之助・海老蔵(当時、新之助)コンビの美しかったのなんのって…。

以前の記事にも書いた通り、個人的には蜷川幸雄にあまりいい感情を抱いていないため、今回の「十二夜」もそれほど期待していたわけではないのだけど、テレビで見る限りは舞台効果などは随分よさそう。

わたしはこれから観劇予定ですが、その前に芝居の脚本に使われている、小田島雄志訳の『十二夜』を読んでおくつもり。それにしても、何だか楽しみになってきたなあ!

七月大歌舞伎「十二夜」(松竹HP)

PS:初日劇評を自称「菊之助の友達」宇多田ヒカルが書いているのだけど、「あなた、もうちょっと歌舞伎を見てからものを言いなさいよ!」と思ったのはわたしだけか?江角マキコのときもそうだったけど、友達は択んでね!菊之助さん!!
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