切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

閏日が誕生日の人

2016-02-29 21:31:49 | 恋する文楽
といえば、有名なのは赤川次郎さんですよね。わたし、この人に関しては、文楽をめぐって橋下徹を堂々と批判したことで、大いに見直したんですよね。住大夫ファンを名乗っていた著名人たちの体たらくを考えたら、まったくもって立派。骨のある人なんだと。

わたしも、子供の頃、人並みに赤川作品を読んではいましたが、のめり込んだというほどではなかった。今思えば昨今のラノベ作家みたいな書き手のはしりだった気もしますが、あらためて考えると、教養主義的な匂いを巧妙に排除しているところが、逆に知性的な書き手だったのかなと、今になって思いますね。というのも、この人の文楽関連の本は凄く見識が深くてよいですから。にもかかわらず、難しく書いていない。

あと、この人で思い出されるのは映画との関連。父親が満州映画協会で甘粕理事長の側近として活躍、甘粕の最期を看取ったという伝説に加えて、戦後の東映プロデュサー時代に、日本初のカラーアニメ映画『白蛇伝』の企画として、名を連ねている。(ちなみに、この作品は学生時代の宮崎駿が観て感動し、当時の東映動画に入社することを決意させた映画なんだそうです。)

一方、ご本人はといえば、角川映画の秀作群の原作者として記憶される方も多いことでしょう。

個人的にも、『セーラー服と機関銃』(相米慎二監督)、『探偵物語』(根岸吉太郎監督)『早春物語』(澤井信一郎監督)なんてよかったですね。この頃の角川映画は監督のセレクションがじつによい、角川春樹を除いてだけど・・・。

というようなわけで、取りとめがないんですが、作家赤川次郎に興味のない人でも、下記のリンクや文楽に関する本はおすすめ。良い意味でイメージが変わるんじゃないでしょうか。少なくとも、文楽好きを公言していながら、橋下一派に沈黙したような人とは立派さが違います!

・橋下市長に「価値観押しつけるな」 赤川次郎氏が朝日「声」欄で批判

PS:いっそ、文楽の新作を書いてもらうとか、ダメなんですかね?

赤川次郎の文楽入門―人形は口ほどにものを言い (小学館文庫)
クリエーター情報なし
小学館


三毛猫ホームズの文楽夜噺
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)


白蛇伝 [DVD]
クリエーター情報なし
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)


セーラー服と機関銃 角川映画 THE BEST [DVD]
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店


早春物語 角川映画 THE BEST [DVD]
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店


探偵物語 ブルーレイ [Blu-ray]
クリエーター情報なし
角川書店
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