切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

<訃報> 歌舞伎囃方 田中傳兵衛 さん

2007-01-30 23:59:59 | かぶき讃(トピックス)
ちょっと前の訃報なんだけど、歌舞伎囃方の田中傳兵衛さんが、昨年末亡くなった。享年70歳。まだ、お若いですよね。ご冥福をお祈りします。

・歌舞伎美人の訃報記事

記事が遅れたのには理由があって、歌舞伎チャンネルで田中傳兵衛さん出演の「芸に生きる」という対談番組が再放送されるので、観てから記事を書こうと思っていったんですよね。

テレビから受ける印象は、人懐っこい笑顔が印象的で、番組中笑みを絶やさないひとだなあって思いました。

番組中、師匠の先代・田中傳左衛門が坂東玉三郎を可愛がっていたことから、玉三郎と親交が深いこと、師匠の孫たちから「爺や」といわれていることなんかが語られて、人柄がしのばれました。

歌舞伎囃方については、以前NHKで「鼓の家」という素晴らしいドキュメンタリー番組があったけど、師匠の時代から、あの番組に出てきた孫たちの時代までを見つめ続けた大番頭の半生記という感じで、こっちの番組もいい番組でした。

11月は国立劇場、12月は亡くなる直前まで歌舞伎座の舞台に出ていたのだそうですが、番組の最後の方で、「爺や、いつまでも長生きしてね」と、師匠の孫たちに言われるという話が出てきて、訃報を知っているだけに、ジーンときてしまいました。

有名な「秀十郎夜話」という本もそうだけど、歌舞伎の裏方の話って、興味深いものが多いので、歌舞伎チャンネルでのインタビュー収録って貴重になるなあって思いますね。

<参考>
秀十郎夜話―初代吉右衛門の黒衣

冨山房

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