切られお富!

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『生活保護の謎』 武田知弘 著

2013-01-31 01:53:36 | 政治少女死なず(反アベ宣言!)
この本は「生活保護」の現状を考える際の最良の書であると同時に、「警世の書」としても記憶されるべきでしょう。働いてないくせにネットでだけ威勢のいいおバカ連中とか、所詮エスタブリッシュメントの代弁者に過ぎない自民党の政治家みたいな連中は、まずこの本を読んでからモノをいえ!ということで、簡単に感想っ。

国家財政に占める生活保護支出が総額約3兆円。そのうちのなんと半分近くが医療費だったとは、この本ではじめて知りました。いくら生活保護受給者のうちに高齢者が多かったとしても、医療費がその半分というのはどう考えてもおかしいし、「生活保護者の医療費免除」制度を悪用している人間が生活保護受給者、医療機関、反社会的勢力に跨っていることは容易に想像できる・・・(仮病で生活保護を受けたい人間は、病院にとっては国が医療費を面倒見るとりっぱぐれのない患者であり、こういうことを組織的に悪用できる勢力といえば、もはや言わずもがなでしょう。)。

となると、生活保護支給額の減額という政策がいかに的外れか、バカなネット右翼世論に迎合した自民党がどれほど期待薄か、もはや言葉にする必要もないでしょう。

で、この本によると、この生活保護費に占める医療費問題に着眼しているのが大阪の橋下市長だそうな。橋下に批判的なわたしですが、この点だけは評価していいかな。となると、自民党は橋下以下か!

また、生活保護支出の水準、金額とも、日本は国際的にみて最低レベルであることとか、そもそも年金制度の問題が生活保護受給者を増やしていること(たとえば、25年間払い続けないと貰えない年金制度、非正規雇用者が巨大な生活保護受給者予備軍を作っていることなど。)など、生活保護の問題を「もらい過ぎ」云々レベルで論議していることがいかに能天気なことか、この本を読むとよ~くわかります。

ということで、これは基本書ですね。この本に書いてあることも理解できてない人はネットでの発言をやめるとか、政治家をやめるとかしてほしい。オススメ!

生活保護、月2万円減 4人世帯で段階的に(朝日新聞) - goo ニュース

生活保護の謎(祥伝社新書286)
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祥伝社
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