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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『海辺のカフカ』 村上春樹

2004-08-24 10:50:16 | 超読書日記
 出た当時、初版で買っておきながら読んでいなかったんですが、『ねじまき鳥クロニクル』を読みきった余勢を駆って読んでみました、上下巻。

 んん。駄作とまでは言わないけれど、なんか物足りない。
 最近の大江健三郎みたいで、善意を声高に叫んでる感じ。声高は言いすぎかもしれないけど、若い人(主人公の少年)に向けて書いているせいか、なんか分別くさいな。でも大江健三郎よりは楽しめるしいいけど。「ねじまき鳥クロニクル」の暗黒は薄められてる印象。

でも、ついつい百万ドルトリオの『大公』はついつい買ってしまった。いいですね。でもどっちかっていうとカザルストリオの『大公』のほうが優しい感じで好みかな。元気の無い日は百万ドルトリオで普段はカザルストリオかな。

『大公』に出会うために読むのも悪くない本、という言い方も失礼かな。
ついでに、村上春樹と読者とのやり取りを収めた『少年カフカ』も読んでみたけど、昔の欽ちゃんの視聴者参加番組みたいなほんわかした感じで私はいまいちなじめなかったな。
 でも村上春樹が朝型の生活をしているというのは意外だった。(町田康の朝型生活ほどではなかったが。)

次回作『アフターダーク』に期待。
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