最近、マーラーの交響曲9番と10番、クライバーの『ばらの騎士』にはまりかけていて、気づいたことがある。それは、マーラーが死んだのが1911年、『ばらの騎士』の完成が1910年で初演が1911年だということ。
わたしは以前から歴史が好きで、不毛な勉強の象徴のように言われる年代暗記も結構好きだった。(今ではほとんど忘れてしまったけど。)
例えば、1900年はニーチェとオスカー・ワイルドが死んだ年で、フロイトの『夢判断』の初版が出た年。日本では夏目漱石が英国留学した年で、三遊亭円朝が死に、六代目三遊亭円生が生まれた年。(じつはわたしって、もともと落語好きで寄席に通ってたこともある。)そういえば、「ヴェルディが死んだ~」で始まるベルトリッチの『1900年』なんていう長~い映画もあったっけ。
要するに、年代暗記の面白さって、偏狭な地域ナショナリズム風の物語の呪縛を軽く飛び越えちゃう風通しのよさが、想像力をかき立ててくれるってことなんですよね。
で、1910年ごろの話。このころプルーストがコルク張りの部屋で『失われた時を求めて』を書き始めていて、日本では大逆事件があった頃。夏目漱石が不倫の後日談を描いた「門」を発表していて、歌舞伎界は空白時代。(何しろ、日露開戦前に、団十郎菊五郎が死んでいるので。)1911年になって、五代目歌右衛門と七代目幸四郎が襲名し、わたしの嫌いな岡本綺堂の「修禅寺物語」が初演。
まあ、無理やりこじつけてもしょうがないけど、妻の不倫に苦しんだマーラーの晩年から、不倫話の「ばらの騎士」、オデットの男性関係に苦しむ「スワンの恋」から、日本の代表的な不倫小説「それから」の後日談「門」に至る歴史のパッチワークを考えると、1910年ごろの人たちは<不倫>にどんな夢をみていたんだろうか?
PS:そのうち、『ばらの騎士』について書きます。
わたしは以前から歴史が好きで、不毛な勉強の象徴のように言われる年代暗記も結構好きだった。(今ではほとんど忘れてしまったけど。)
例えば、1900年はニーチェとオスカー・ワイルドが死んだ年で、フロイトの『夢判断』の初版が出た年。日本では夏目漱石が英国留学した年で、三遊亭円朝が死に、六代目三遊亭円生が生まれた年。(じつはわたしって、もともと落語好きで寄席に通ってたこともある。)そういえば、「ヴェルディが死んだ~」で始まるベルトリッチの『1900年』なんていう長~い映画もあったっけ。
要するに、年代暗記の面白さって、偏狭な地域ナショナリズム風の物語の呪縛を軽く飛び越えちゃう風通しのよさが、想像力をかき立ててくれるってことなんですよね。
で、1910年ごろの話。このころプルーストがコルク張りの部屋で『失われた時を求めて』を書き始めていて、日本では大逆事件があった頃。夏目漱石が不倫の後日談を描いた「門」を発表していて、歌舞伎界は空白時代。(何しろ、日露開戦前に、団十郎菊五郎が死んでいるので。)1911年になって、五代目歌右衛門と七代目幸四郎が襲名し、わたしの嫌いな岡本綺堂の「修禅寺物語」が初演。
まあ、無理やりこじつけてもしょうがないけど、妻の不倫に苦しんだマーラーの晩年から、不倫話の「ばらの騎士」、オデットの男性関係に苦しむ「スワンの恋」から、日本の代表的な不倫小説「それから」の後日談「門」に至る歴史のパッチワークを考えると、1910年ごろの人たちは<不倫>にどんな夢をみていたんだろうか?
PS:そのうち、『ばらの騎士』について書きます。
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