「でっちあげ-福岡殺人教師事件の真相-」を読みました。
実際に起こった事件です。
当時、ワイドショーで取り上げられて
ひどいことをする教師がいるんだなと思った記憶があります。
ただ、vorinも子供のときに教師にイジメられたことがありますし、
生徒に怪我をさせた教師や
指導のように見せかけた体罰を楽しんでいる教師もいたので、
この事件を聞いても違和感を感じませんでした。
この事件は、
小学校の教師に子供をイジメられたとして
保護者が教師と市に損害賠償を求めた民事事件です。
裁判の中で親の話が嘘であることが暴かれ、
ひどいイジメはなかったことが認定されましたが、
市との和解の中で軽いイジメはあったという形にされて終わっています。
この教師は、親の嘘によりイジメ教師に仕立て上げられ、
問題を丸く収めたい校長や教育委員会によって停職処分まで受けています。
裁判は10年かかり、
親の嘘が明らかになったことで停職処分は取り消されました。
親の目的がお金なのか分かりませんが、
この事件の怖さは、
嘘で1人の人間の人生がめちゃくちゃにされたということです。
弁護士という最も冷静であるべき人たちまでもが騙され、
親側に550人という大弁護団が付きました。
マスゴミは刑事事件にもなっていないのに教師を実名で報道し、
裁判で親の嘘が明らかになっても
訂正の報道をしていません。
著者が教師を叩きまくった記者に裁判の結果について取材をしても
関心すらなかったようです。
マスゴミは嘘でも真実でもそのとき関心を引くことが書ければ
なんでもいいのです。
一番悪いのは嘘を吐き続けた親ですが、
マスゴミがその嘘を真実として世間に広めたせいで
今でもその教師が本当にひどいイジメをやったと思っている人が
たくさんいるはずです。
vorinもこの本を手に取るまで
本当にあったことだと思っていたのですから。
ネットもニュースも含めて、人の話を鵜呑みすることは危険です。
世の中には嘘が溢れています。
そして、この本から学んだことは、
不都合が生じたとき、
みんなが自分の保身に走るということを知っておくこと。
弱い者は切り捨てられるということ。