
北海道の河川では比較的普通に見られるトンボですが、旭川市内ではミヤマカワトンボの方が多いと感じます。この手のトンボはさほど珍しくはないので、じっくり観察/撮影する機会が少ないですね。 写真:上/橙色型♂、下/透明型♂
カワトンボの♂がしきりに翅を閉じたり開いたりしていたので、至近距離から撮影してみることにしました。こういったシーンは過去にも何度か見てきましたが、なかなか撮影するチャンスが無かった(「いつでも撮れる」とスルーしてきた)のです。この行動は他の♂や♀に対して縄張りをアピールする意味があるようです。
橙色型♂に押され気味であまり目立たない透明型の♂。やはり水辺よりも少し離れた場所に陣取る個体が多く、縄張り争いでは橙色型に劣るようです。しかし、運のいい個体は水辺に侵入する前の♀のハートをしっかりゲット! 負けじと頑張っていました。
「静止型」の縄張りを持つトンボの♂は、枯れ枝や石の上などに止まって縄張りを持ち、産卵にやって来る♀を待ちます。時折周囲を見回っては静止する行動を繰り返し行いますが、ほとんどの個体がお気に入りの場所を決めており、一度飛び立ってもまた同じ場所に戻ってきます。写真のミヤマカワ♂は水面に浮いた葉っぱの上がお気に入りのようで、何度もこの場所へ戻ってきていました。
トンボの♂は成熟すると水辺でテリトリーを持ち、産卵にやってくる♀を待ちます。
こちらは木陰の多い清流域でテリを張るニホンカワトンボの♂。逆光で撮影すると、透明感のあるオレンジ色の翅がより一層綺麗に見えますね。
こちらは木陰の多い清流域でテリを張るニホンカワトンボの♂。逆光で撮影すると、透明感のあるオレンジ色の翅がより一層綺麗に見えますね。
今時期、旭川市内のトンボの翅にはほぼ90%の確立で寄生蜂が付いています。恐らく成熟する頃に取り付くと思われますが、寄生するトンボは種類も性別も関係なく、イトトンボ類にも付いていますので、トンボなら何でもいいようです。このカワトンボ♂の翅にはかなりの数が付いていますね。実はこれ、ほとんどがペア(カップル)で、トンボの翅が彼等の出会いの場となっているようです。
山間ではミヤマカワトンボが沢山飛び始めました。
でも、何時羽化したんだろう?先週末は未熟個体はおろか、羽化殻/羽化個体さえ見つからなかったのに。
う~ん、わからん! いったい何処で羽化してるんだか・・・・・・・・・きっと探し所が悪いんですね。
でも、何時羽化したんだろう?先週末は未熟個体はおろか、羽化殻/羽化個体さえ見つからなかったのに。
う~ん、わからん! いったい何処で羽化してるんだか・・・・・・・・・きっと探し所が悪いんですね。
ニホンカワトンボの未熟個体は、樹上と山道などの開けた場所を行き来して生活しています。あまり日当たりの良い場所は好まないようで、比較的木陰の多い場所で見られることが多く、ヒラヒラと舞う様に飛んで摂食しています。