オツネントンボは地味な体色が特徴のトンボ。気温の高い日は動きが早く、枯れ草の多い場所を好んで飛ぶので、すぐに見失ってしまいます。枯れ枝のような細い体で、うまく擬態していますね。実にオツネントンボらしい一面。
妙な飛び方をするオツネントンボが、ふらふらっと草地に落ちたので近づいてみると、大きな獲物を抱えた♀の個体でした。どうやらハエの仲間を食べているようです。 さすがに肉食昆虫、小さくても立派な捕食者です。
道内ではお馴染みのクジャクチョウ。このクジャクとヒオドシ、ルリタテハは特に排他性が強く、頭上を横切る他の蝶に対して激しくスクランブルをしかけていきます。時には小型の鳥類を追尾することもあり(恐らく勘違いによるもの)、♂の勇敢さをうかがい知ることができます。
越冬明けのタテハ蝶はすぐに生殖活動を始めるため、♂は♀をめぐって激しくバトルを展開します。トンボと同じで♂は一定の空間にテリトリーを持つので、空中戦になっても縄張り主はまた元の場所に戻ってくるのです。実はこの行動がトンボを連想させてくれて、見ていると結構面白いんです! 写真:ヒオドシチョウのテリトリー