The 理科ロマンスカー

人生を振り返りつつ見過ごしては禍根を残すであろう事柄に着目。
日本の正義・倫理・規範・疑惑等々婉曲的に発信。

物事を判断する「よすが」に! バックボーンの知見を持つ。

2020-12-22 10:34:10 | 日記
昨年夏(2019年)に発刊された出口治明著「哲学と宗教全史」(ダイヤモンド社)を新聞で知り購入しようとした最中、体調を崩し入院手術、退院後も重い本を読もうとする気力が湧いてこなかったが、この度読了。

出口治明氏が「腹落ち」という表現をよく使われているが、著者が体系的に納得され、しかも数多くの書籍より理解した内容をやさしく表現されているので、3千年余りの哲学や宗教の歴史が抵抗なくストーンと頭に入ります。ものを考える得る際の「よすが」が満載の書籍。著者の言葉を借りるならば、「腹落ち」できる書籍。その中で私が大事と感じた幾つかを紹介します。

まずは「帰納法」について。
近代の幕開けはルネサンスと宗教改革によって始められたようで、それは神を絶対視しないで合理的にものごとを見つめて考える知性の働きの大切さに目覚めたから。

その先頭はイングランドの「知性は力なり」と述べたフランシスコ・ベーコンで、この巨人が帰納法を体系づけました。帰納法とは、観察や実験の結果を集めてそこに共通する事実から、一般的な原理や法則を導き出す推論の方法で、近代科学の方法論のひとつ。

この方法論は特に幼児教育や小学校教育では極めて重要な学習指導法で、「問題解決学習」や「課題解決学習」と呼ばれています。体験や経験の大切さもこのカテゴリーに包含されます。

遊びや音読や計算や観察や実験や見学等々の様々な体験や経験の蓄積とその整理が理解し、概念化に至り、そして言葉化・言語化されて知識になり記憶に残るという具合。もちろん、中学高校教育、大学教育、社会人にも十分に活用できる考えになります。