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レジ袋追放は、業者の儲けのためか!? 『偽善エコロジー』について

2025年01月01日 03時17分57秒 | 経済、生活一般、衣食住など

<2008年7月9日に書いた以下の記事を復刻します。>

「レジ袋は資源のムダ使いだから、エコバッグを持って買い物に行こう」と、国(環境省)や自治体などに言われて、私も大中小の3つのエコバッグを用意して、スーパーなどに買い物に行っている。つまり、レジ袋を減らした分だけ石油の消費量が減って、環境にプラスになると思い込んでいたからだ。ところが、それは“真っ赤なウソ”だと分かった! 
エコバッグや専用ゴミ袋を新たに(代わりに)大量に使うので、石油の消費量が逆に増えるというのだ。これでは資源のムダ使いになって、環境にマイナスになるではないか! 全く裏切られた気持になる。こう言うのは、つい最近、武田邦彦氏の著書『偽善エコロジー』(幻冬舎新書)を購読していたら分かったもので、私のように騙された人も多いだろうからあえて述べたい。詳しくは『偽善エコロジー』を読んでもらえればいいのだが、私なりに武田氏の著書を紹介させていただく。

この本には、地球温暖化やバイオエタノール、リサイクルなど環境問題に関する記述がぎっしり詰まっているが、長くなるので最も身近な「レジ袋」の話だけでも紹介したい。
私は化学については全く素人なので知らなかったが、レジ袋は石油のオレフィン成分という“廃品”のようなものから作るので、実に効率的で環境面では特に良いというものだ。だから、いくら作っても“タダ”で供給できる優れ物なのだ。
ところが、レジ袋を止めてエコバッグを用意するとなると、
BTXという全く違う成分から作らなければならない。このBTX成分は石油の中でも量が少ない貴重なもので、引く手あまたのものなのである。 石油というのは色々な成分を含んでいるから、BTXだけを抽出すれば、残りの要らなくなった成分は焼却しなければならない。これは非常な“ムダ”である。つまり、廃品同様のオレフィン成分(タダ)を使うのに比べると、えらく高くついてしまうのだ。
また、レジ袋を使わないと、これと同じ成分から出来ているポリエチレン製の「専用ゴミ袋」を買わなければならない。これも“二度手間”と言うか、非常なムダである。つまり、レジ袋を禁止すると、エコバッグやポリエチレン製のゴミ袋が余計に必要になってくるのだ。こんな馬鹿げた話はないではないか! もともと使い道のない廃品同様の原料を使って、石油を最も有効に活用してきたというのに、これでは無駄も無駄、逆に石油の消費量を増やすようなものだ。これが正しい環境政策と言えるのか!

概略すると、武田邦彦氏の論述は以上のようなものだが、私は目から鱗(うろこ)が落ちるような思いがした。これによって儲かるのは、エコバッグや新しい専用ゴミ袋を製造するメーカーであり、それを売るスーパーなのだ。より貴重な資源(BTX)を使い、せっかく“再利用”できるレジ袋を禁止し、新品のゴミ袋を国民に買わせようというのだから、資源有効利用にもエコロジーにも逆行する。 こんな馬鹿げた政策は直ちに止めてもらいたい。皆さんはどのように思われるか。(2008年7月9日)

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