毎日が山のこと

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30年前の北八天狗岳(1993年7月30・31日)

2023-10-10 16:14:45 | 八ヶ岳とその周辺

今から30年前に、当時中学1年生だった娘と北八ヶ岳の天狗岳に登ったことがある。

記録の文章は残っているのに写真がないと思っていたら、大きなアルバムに貼りこんであった。

スキャンしようと思ったがしっかりと張り付いてしまってはがせない。しかたがないのでカメラで撮りなおした。

文章は、その時の記録を書き直してみた。

 

1993年の梅雨は雨が多く長引いた上に梅雨明け前に相次いで台風がやってきた。

ようやく梅雨明けになって山行きを計画したら、またも台風が接近。しかし、ほかに日程が取れそうもなかったので計画通り実行した。

この時は中学1年の娘と二人で、娘にとっては初めての山小屋どまりの登山だった。

喜ばせようと少し欲張った計画で、渋の湯から天狗岳に登り、黒百合ヒュッテに泊まって次の日は、ニュウから白駒池、高見石をまわって渋の湯に戻るというコースだった。

 

当日は首都高で事故があって品川回りで中央道に出た。相模湖で休憩して9時半に渋の湯に到着。

渋の湯から黒百合ヒュッテまでの登りは樹林の中で展望がないせいか、娘は「疲れた」とぼやいたが、11時50分、無事ヒュッテに到着。

 

小屋で泊りの手続きをして空身で天狗岳を往復しに出発。

ところが出発しようとすると次第に雲が低くなり、雨も降ってきた。

中山峠につくころには傘がさせないほど風も強くなってきたので、あきらめて引き返した。

 

小屋には12~13人が入っていて、ストーブに火が入れられていた。

まだ午後1時をまわったばかりだが、こうなるとなにもすることがない。

出発する人もいたが、中の人は次第に増えて30人ほどになった。

雨は、一時的にやむこともあったが、強くなったり弱くなったりを繰り返した。

 

ようやく5時半に夕食となった。おかずは6人分づつの盛り合わせ。

ハンバーグ、海藻とレタスのサラダ、ジャガイモと高野豆腐の煮物、ひじきと煮豆というメニューだった。

 

夜は大広間での雑魚寝。ふとんは一人1枚。

すぐ隣の男性の歯ぎしりといびき、外は一段と強くなった風雨の音。なかなか寝付かれなかった。

明け方には風も最高潮。外のテントはどうしているかと窓から覗くと闇の中に光がともって一つのテントが浮かび上がった。

たぶん、時刻を確認したのだろう。すぐに明かりは消えた。

 

翌日は雨はあがったものの山はまだガスに包まれていた。

4時半に起きだし、5時半から朝食。6時に出発した。

まだ風当たりは強いがすりばち池コースで天狗岳へとむかった。

 

強い風にふらつきながら岩につけられた印をたどって登る。

約1時間で中山峠からの道と合流した。斜面の東側がすっぱりと切れ落ちている。

 

そこから20分で東天狗岳の山頂に到着。しかし展望はまるでない。

すぐ近くの西天狗岳さえ見えない。

 

岩陰で風をさけていてもからだが冷えてくる。

20分ほどで早々に出発した。

 

8時40分、中山峠。そこからゆるやかに中山にむかって登り、途中から分かれてニュウをめざした。

途中からようやくガスが抜け、少し展望が出てきた。

 

9時50分、ニュウに到着。ガスは抜けても強風はおさまらない。

帽子を飛ばされないようにしながら、佐久平から奥秩父の山々、足元の白駒池などの大展望を楽しんで、娘と写真を撮りっこした。

 

ニュウからは、樹林の中を白駒池をめざして下った。途中の湿原にはワタスゲがきれいだった。

 

11時30分、白駒荘に到着。ここで昼食にした。少し欲張った行程だったので娘は疲れたようだった。

 

娘は疲れが出てしまっていたが、渋の湯での温泉を楽しみに高見石へとむかった。

相変わらずの強風だたが、具合のいいことにガスが抜けていた。

白駒池や麦草峠の国道、その向こうに縞枯山が見えていた。しかし、その先の蓼科山などは雲の中だった。

 

12時50分、高見石を出発。娘も下りになったので元気を回復。

途中、賽の河原を通り、岩石の下から流れ出す伏流水で喉を潤しながら、14時30分渋の湯に戻ることができた。

1人800円なりで温泉にはいり、汗を流して着替えたので、夏の暑い風もさわやかに感じた。

娘とは、今でもたまにいっしょに山に行くが、仕事が忙しいのでなかなかスケジュールがあわない。

 


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