畳部屋で PC部屋と友人との宴会用で使ってるのだが 窓の外は通路なのでエアコンは設置できない。で もらい物の窓用クーラーをつけてるのだけど 今日は7月最終日。7月は嫁はんと友人の誕生日があるので 贅沢月間と称してピザをとったり お寿司とったり さぼてんのとんかつとかで 大酒(いいのか?)呑んでたんだが 今日は最終日なので当然飲み会だ。で クーラーで冷やしてたんだが なんか変な音がする。ありゃ?と思ってたら ドン・・と音がしてコンプレッサーが落ちたぽい。風は出るが冷えない。さー困った。まあ寿命なのかも知れんが この時期に4万円近い出費は痛い。よくよく調べてみたら 取り付け用の窓枠がなんか熱い。どうも 窓が全部開いてなかったようで それで落ちたらしい。青くなって色々やってたんだが 復活しない。あー新しいの買わないとダメだな・・と半ばあきらめてたんだが しばらく送風してたら温度が下がったらしくいきなりコンプレッサが動いたようで冷風が出るようになった。ばんざーい・・としか言いようがない。おかげで今日の宴会は無事にやれそうである。窓用エアコン 背面全部が完全に外気に当たるように窓を開けてないとこうなるという見本だ。通路側の部屋というのは色々難しい。
それ誰?ってのが あたしの認識だったわけだが。寛政3年(1791年) - 明治8年(1875年)江戸時代後期の尼僧・歌人・陶芸家で あたしはこの人を 杉本秀太郎文粋4 蔦の細道 太田垣蓮月 江戸の散文を読んで知った。太田垣蓮月って 知恩院に縁があり また出生は 伊賀上野城代家老職 藤堂新七郎良聖の隠し子・・てとこらへんで伊勢と繋がる。藤堂高虎・・って戦国時代の築城の名手で 津の丸の内に津城があるけど 津の人はあれは高虎さんのお城・・て認識はあるものの 藤堂家本家が津だという認識はないはず。あたしは生まれたのが津で本籍も津にあるし 多感な時期を津で過ごしたから愛着はあるものの 数年前に戸籍謄本がいるようになって 京都から取りに行ったが 県庁所在地なのに寂れた地方都市の感しかなくて もうここは終わった街だな・・と思った記憶がある。まあ それでも生まれ育った土地(間に奈良や浜松は含むが)が京都となんらかの縁があるというのは結構嬉しい。あたしは大病して早期リタイアしちゃったんでアレだが 嫁はんはまだしっかり現役どころか技術職で大手で中核として仕事回してるので 当分は無理だが もう戸籍は京都に移そう・・と思ってる。それで新居を洛中で探してるわけだが コロナで探しにも行けず もっぱらネットだが 京都は狭いのでなかなかいい出物がない。2億も出せばよりどりみどりだがw さて太田垣蓮月だが 当時養子てのは珍しいことではなく 蓮月尼も養子だ。昔だから結婚も早く 子供も何人か持ったが みんな若いうちに亡くしてる。2度の結婚も死別で 結局父とともに出家する。その後は和歌・陶芸と多彩な才能を発揮し 数多くの文人と交流があり 富岡鉄斎とも亡くなるまで交流があったようである。まーこういう人を見出して本にする杉本秀太郎氏もすごいんだが この蓮月尼という人もすごい。杉本氏が太田垣蓮月で一冊本を出してるのだけど 太田垣蓮月 青幻社刊 2004年初版は既に絶版で amazonのマケプレでも2200円もするから送料入れたら2500円くらい。文庫も出てるが絶版 単行本より高くて2800円くらいするから送料入れたら3000円超える。あたしは たまたま文粋4 蔦の細道を借りたので読めたわけだが 単行本で290ページくらい 文粋4に収録されてるのがあとがき・参考文献含めて230ページだから ほぼ全文収録されてると思うので これを買えばいいと思う。あたしは文粋4を送料込みで2000円くらいで買ったが。まあ 杉本秀太郎氏に興味が無く 観光京都というか古都京都にしか興味が無く 三重県津市に縁がなく 和歌にも 陶芸にも興味が無い人には お薦めしないw ただ幕末から明治の初めまで質素ながらしなやかに強く生きた太田垣蓮月に少しでも興味があればお薦めしたい本ではある。あまりにも暑いので エアコン効いた部屋で文粋4は2度読んだが 同時に収録されてる江戸の散文は面白くない。本草学やら渋沢栄一やらでどうも 杉本氏の書いたものにしては面白くないな・・と思ったら大槻鉄郎氏と共著の”明治からの散文”からの収録らしい。なので 文粋4を買うなら太田垣蓮月が目当てでいいと思う。あたしは 地元とからんだ話や江戸末期の京の話が出てくるので 面白く読んだ。
と言っても元々12巻もあるものを読んだというわけではない。杉本秀太郎著 講談社刊 1996年初版 借りてきたのは5刷。第23回大佛次郎賞受賞だそうな。古典文学に興味があって 平家を読む・・というのが本筋なんだろうが あたしは杉本秀太郎著・・で読んでるから不純ではあるが。まあ有名な古典文学だけど 全巻通して読んだ人はまずいないと思う。本書は要約というか ポイントを杉本氏解釈で説明してるので比較的読みやすいが それでも463ページある。元々は 講談社の本・・て雑誌に89年~95年連載されてたやつをまとめたものらしい。杉本氏の解説はわかりやすく これ一冊読めばなんとなく12巻読んだ気になるから 書き手の力量てのは大きいな・・と思う。平家を読んだことのないあたしでも 中だるみしないで 最期まで一気に読んで面白かったから これはいいと思う。単行本は元値は2800円だが既に絶版 2002年に講談社学術文庫から文庫が出てるが これも絶版。だが幸いなことに 単行本は送料は別として99円からあるし 文庫も300円くらいからあるから 500円少し出せば買える。あたしがamazonのマケプレで程度のいいのを買ったら送料込みで650円くらいだった。まあ 文庫でもいいんだが 装丁がよろしくない。いかにも時代戦記物・・って感じの絵で 対して単行本はいい雰囲気なので 買うなら単行本を強くお薦めする。元本 口語訳でないやつは2000年の版で4000円くらいで買えるのだが 杉本本の口語解説つきでも四苦八苦したので 素直にこれを買うのがいいだろう。 なにせ登場人物が多いうえに人間関係が複雑 おまけにこれは物語なんで史実と合わないところがあるのを杉本氏が指摘してるし・・暑いんでエアコン効いた部屋で ちょびちょび呑みながら読むにはなかなか楽しい本だ。あんたは元本読まんのかい?とか言われそうだが 実はヤフオクで買った源氏物語全集 それも箱入りのハードカバー10巻が積んであるのよw まずはこちらが先だろう。しかし 杉本秀太郎氏って 本業はフランス文学なのに 日本の古典にやたら詳しすぎる。頭のいい人って違うのねーと凡人のあたしは思うのだ。