風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

クロネコ一家Ⅲ

2012年06月25日 | 暮らし、日常

ひどい!
ほんとに、酷い、、、。


今朝、お隣のおばあさんは庭に出るなり、いきなりホースの水で猫達が塒にしていた雪囲いの材料置き場に水をかけた。

「やっぱりな。。。」と、嫌な予感。



昼休み、たまたま家に戻ってキッチンの窓を開け、外を見てビックリした。

ホースの水では埒が明かないと思ったのか、親戚の人が二人来ていた。
そして、塒としていた積み上げてあった雪囲いの材料置き場は全部ほごされ、材料は庭一面に並べられていた。


「とうとう追い出されたか、、。」
そこまでしなくてもいいのに、と空しい気持ちになり窓を閉めた次の瞬間、


「ほらほら、白いのが出てきた。捕まえろ!」

「ンギャーーー!!」

「早く、袋もってこい!」


私は、また窓を開け、目を見張った。


親戚の男の人は、力を込めて棒切れのようなもので何かを押さえつけている様子がブロック塀越しに見える。

女の人が持ってきた袋にはすでに何匹か猫が入っていてミャーミャー泣き叫んでいた。
男の人は、そこに頭を鷲づかみした白い子猫を放り投げた。
女の人は袋の上を紐できつく縛った。


母さん猫はすぐそばまで来てギャオーンギャオーン鳴いて子猫を呼ぶが、隣のお婆さんに追い払われてしまった。


酷い、何もそこまでしなくても!
ずっと棲み付く訳ではないのに、ホンの一時の借り暮らしなのに。


到底こんな光景、孫達には見せることは出来なかった。
話して聞かせることも出来そうもない。



夕方家に帰ると、親戚の人たちの車は無かった。


子猫達を見守っていたのは我が家だけではなく、近所のKさんやNさんもいる。
夕方、我が家の裏からお隣を覗き込んで子猫の姿を探していたので、昼のいきさつを話した。
Kさんは、かわいそうにと、場所を聞いて探しに行きたそうな素振りだった。

野良猫といえど、生きる権利はある。
邪魔だったら、敷地から追い出せばそれで充分だっただろうに。

お隣のお婆さんからは山菜とか頂いたりしていたけれど、もう何も要らない。
たとえ猫でも、命をそんなに冷たく扱う人だとは思わなかった。



奇跡かな、6匹いた子猫のうち、1匹だけミャーミャー鳴いているのを夕方見つけた。
また隣のお婆さんに見つかったら大変だと焦ったが、母猫も子猫にすぐ気がつき、寄り添って安全な所へ移動して行った。

残った一匹までもまた手をかけたりしようものなら、今度こそ窓から声を出して抗議してやる。
コメント
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