![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/4e/caabca7eda538405f03c79c1ac2fd21c.jpg)
衝撃の書である。
世界を震撼させ、その後のアフガン戦争やイラク戦争を導いた9.11同時多発テロがアメリカ政府の自作自演だったなどということがあり得るだろうか。 誰もがそう思うだろう、そしてこの本の著者である元フォーブス太平洋アジア支局長のベンジャミン・フルフォード氏もそうだったと言っている。巻頭にあるWTCビルの崩壊のビデオ写真から見える謎。 鉄骨がマッチ棒のように、コンクリートが粉々になって飛び散り、ビルがすとんと崩れることは、火災ではあり得ないという専門家の証言。何も衝突していないのに、同日の夕刻、きれいに瓦解したWTC7号棟のという第3のビルの崩壊があった事実。 崩壊の直前に各階の窓が爆風によって飛び散る映像を検証した専門家は、これは爆薬による計画的な破壊ではしかあり得ないというという。
そしてペンタゴンに衝突したというアメリカン77便(ボーイング757)の機影が写った映像は一枚もなく、残骸はエンジンさえも発見されていないという事実。一番補強されていたというペンタゴン西壁に空いた丸い穴は、ジャンボ機のものではあり得ない、ミサイルのような指向性のある爆薬のものであるはずだ、という指摘。 ペンタゴンの防空圏には対空ミサイルがあり、それが全く作動せずにテロ機が進入するのはあり得ないという専門家。
さらには実行犯とされたイスラム系テロリスト10数人のうち、少なくとも5人以上は生きているというBBCなどの報道があるという。
信じたくない、しかし1500度以上でないと溶けることはないという日本製のWTCの鉄骨がせいぜい800度くらいにしかないジェット燃料の燃焼で崩壊することがないといわれるなど、疑問が否が応でも膨らむ。
この本でも紹介されているが、アメリカには事件直後から911テロ真相究明の様々な動きがあることをインターネットでも検証できる。 911から5年が経過しようとしている今、様々な疑惑がCNNなどアメリカのメディアでもようやく報道され始めているようだ。 そして今、ペンシルべニアに墜落したというUA93便の映画やWTCの映画が相次いで公開されようとしている。 あたかも、この事件の疑惑を封じ込め、世間を美談で納得させようとするがごとく。 実際、私の回りにもUA93の映画を見て席を立てないほど感動した、という人が既に複数いるが、実際はどうなのか。 UA93の飛行高度とスピードで携帯電話は絶対通じないという専門家もいるそうだ。 また残骸も地上に墜落したにしてはあまりに広範囲に飛散していたという意見もある。 (http://www.scholarsfor911truth.org/) 遺族の一人ひとりの了解と協力を得て作られたというUA93だが、果たして真相はどうなのか。
もちろん、本書の内容をそのまま100%真実であると言える保証はない。 フルフォード記者の情報自体も、他のサイトやメディア報道などの集積であり、WTCの鉄骨の破片がもはや検証できない(現場からすぐに回収されくず鉄として東南アジアに売られたという)、ペンタゴンに衝突した際を撮影したはずの傍のホテルやガソリンスタンドのビデオはすぐにFBIに持ち去られ決して公開されないため検証が出来ないらしい。
フルフォード記者は、911テロが捏造であったという主張の根拠のひとつとして、アメリカ政府が歴史的にも、米西戦争や太平洋戦争(真珠湾)、ベトナム戦争会開戦に繋がったトンキン事件、最近ではパナマ侵攻など、戦争のきっかけは陰謀、謀略で事件をでっち上げたと指摘する。 確かにイランコントラ(CIAがイランに武器を密輸しその利益でニカラグアの反政府勢力を支援した)などは私のアメリカ滞在時にも報道されたし、有名なところではJFK暗殺の陰謀説など、元々陰謀国家としての疑惑の歴史がある。 本書によれば、ブッシュ一族などは元々先の大戦時代はナチの支援をした家系であり、CIA長官を務めた父ブッシュなどはCIAの麻薬取引やイランコントラの黒幕だったという。 また2000年や2004年の大統領選挙でのフロリダやオハイオでの不正(民主党支持者の登録が抹消される、選挙会場への交通が妨害される)などあったというが、それがどこまで真実なのか、一般読者には検証するすべはない。
さらに、本書によると2000年にウォフォフィッツやルビーといったいわゆるネオコンが起草したというRebuilding America’s defenseという文書には、パックスアメリカーナを維持強化するために、宇宙軍の創設だとか、生物兵器や戦闘ロボットの開発が必要と書かれてあるという。 SARSは白人には伝染せず有色人種だけに感染する人工ウイルスだったとか、ガンダムやターミネーターで出てくるような戦闘スーツの開発の話しになると、どこまで信じていいのかわからないところもある。
本書の著者は日本に住み、日本語の出来る日本びいきのカナダ人のようで、本書を日本語で書き起こしたようだが、文法や用語があいまいなところもあり、翻訳書のように感じる部分もある。 事実理解についても90年にアメリカがパナマ侵攻し、時の独裁者だったノリエガ将軍を逮捕した作戦Operation Just Cause(正義の作戦)を「オペレーション・ジャスト・コースト」と間違って記載しているなど、すべてがしっかり検証された事実ではないかもしれない。 また、日本はこんな「とんでも国家アメリカ」に従属するのではなく、思いやり予算を提供するかわりに、人道支援の「平和戦艦大和」を建造すべし、といっているなど思わず苦笑してしまう下りもある。 あくまでジャーナリストとして収集した事実や報道と、自分の意見がごちゃまぜになっている本である。
しかしながら、911の事件の報告書には少なからぬ数の専門家が疑問を呈し、証拠の隠滅や情報操作の可能性を指摘しているのは事実だ。 ブッシュ大統領は、911のあと2002年のState of the Union(一般教書)で、この事件を「Pearl Harbor of 21st century」と言い、イラン、イラクと北朝鮮をEvil Allianceと決め付けて対テロ戦争を本格化させてきた。 この本に書かれていることがもし本当で、911が対テロ戦争と称して気に入らない国を攻撃し、資源を独占し、軍事力を強化してアメリカのhegemonyを確立するための戦争を仕掛けるための謀略だったとすれば、正に気の狂ったとしか言いようのない、人類と世界に対する背信、底知れぬ悪罪である。 そうでないことを希望するが、一度この本を読んで謎の多さを知ると、その疑問は深まるばかりである。
以下、本件に関するウェブサイトを紹介する。
http://www.scholarsfor911truth.org/ (アメリカの専門家の意見や疑問、反証を紹介するサイト)
http://www.wa3w.com/911/index.html (日本語の911事件を検証するサイト)
http://www.vanityfair.com/features/general/060801fege01
(アメリカのvanity fairのウェブ番組で最近紹介されたもの。 911事件の当日、アメリカ空軍The Northeast Air Defense Sector (NEADS)で、ハイジャック機の情報が如何に入電したか、スクランブルによるF16の発進が行われたがハイジャック機のWTCやペンタゴンへの激突には全く間に合わなかったことなどが、管制室のテープの録音を追いながら分刻みで検証されている。 東海岸から中西部までを守るNEADSのレーダーが冷戦時代の時代遅れのもので、3000機以上の民間機が飛ぶ空で、ハイジャック機の場所を特定する能力がなく、FAA(Federal Aviation Agency)やボストンの民間の航空管理センターからの情報に頼るしかなかったこと。 第一報では、ハイジャックは真実でなく訓練と思われていたこと。 最初に情報が入ったAA11機がWTC北塔に衝突した飛行機と同一かは当時は誰も確認できておらず、その飛行機がペンタゴンに向かったと信じられていたこと。 ペンシルベニアに墜落したUA93ハイジャックの情報は、墜落後の10時過ぎにようやく入ってきたこと、大統領からのハイジャック機の撃墜命令は、墜落後に届いたこと、他にもAA77機やUA153機など一時は6機のハイジャック情報があり、混乱していたことなどがわかる。
今になってこのテープが公開されたというのは、軍の現場がこれだけ混乱しているのだから陰謀ではありえなかった、と言いたいためか、と思うのは勘ぐりすぎか。)
世界を震撼させ、その後のアフガン戦争やイラク戦争を導いた9.11同時多発テロがアメリカ政府の自作自演だったなどということがあり得るだろうか。 誰もがそう思うだろう、そしてこの本の著者である元フォーブス太平洋アジア支局長のベンジャミン・フルフォード氏もそうだったと言っている。巻頭にあるWTCビルの崩壊のビデオ写真から見える謎。 鉄骨がマッチ棒のように、コンクリートが粉々になって飛び散り、ビルがすとんと崩れることは、火災ではあり得ないという専門家の証言。何も衝突していないのに、同日の夕刻、きれいに瓦解したWTC7号棟のという第3のビルの崩壊があった事実。 崩壊の直前に各階の窓が爆風によって飛び散る映像を検証した専門家は、これは爆薬による計画的な破壊ではしかあり得ないというという。
そしてペンタゴンに衝突したというアメリカン77便(ボーイング757)の機影が写った映像は一枚もなく、残骸はエンジンさえも発見されていないという事実。一番補強されていたというペンタゴン西壁に空いた丸い穴は、ジャンボ機のものではあり得ない、ミサイルのような指向性のある爆薬のものであるはずだ、という指摘。 ペンタゴンの防空圏には対空ミサイルがあり、それが全く作動せずにテロ機が進入するのはあり得ないという専門家。
さらには実行犯とされたイスラム系テロリスト10数人のうち、少なくとも5人以上は生きているというBBCなどの報道があるという。
信じたくない、しかし1500度以上でないと溶けることはないという日本製のWTCの鉄骨がせいぜい800度くらいにしかないジェット燃料の燃焼で崩壊することがないといわれるなど、疑問が否が応でも膨らむ。
この本でも紹介されているが、アメリカには事件直後から911テロ真相究明の様々な動きがあることをインターネットでも検証できる。 911から5年が経過しようとしている今、様々な疑惑がCNNなどアメリカのメディアでもようやく報道され始めているようだ。 そして今、ペンシルべニアに墜落したというUA93便の映画やWTCの映画が相次いで公開されようとしている。 あたかも、この事件の疑惑を封じ込め、世間を美談で納得させようとするがごとく。 実際、私の回りにもUA93の映画を見て席を立てないほど感動した、という人が既に複数いるが、実際はどうなのか。 UA93の飛行高度とスピードで携帯電話は絶対通じないという専門家もいるそうだ。 また残骸も地上に墜落したにしてはあまりに広範囲に飛散していたという意見もある。 (http://www.scholarsfor911truth.org/) 遺族の一人ひとりの了解と協力を得て作られたというUA93だが、果たして真相はどうなのか。
もちろん、本書の内容をそのまま100%真実であると言える保証はない。 フルフォード記者の情報自体も、他のサイトやメディア報道などの集積であり、WTCの鉄骨の破片がもはや検証できない(現場からすぐに回収されくず鉄として東南アジアに売られたという)、ペンタゴンに衝突した際を撮影したはずの傍のホテルやガソリンスタンドのビデオはすぐにFBIに持ち去られ決して公開されないため検証が出来ないらしい。
フルフォード記者は、911テロが捏造であったという主張の根拠のひとつとして、アメリカ政府が歴史的にも、米西戦争や太平洋戦争(真珠湾)、ベトナム戦争会開戦に繋がったトンキン事件、最近ではパナマ侵攻など、戦争のきっかけは陰謀、謀略で事件をでっち上げたと指摘する。 確かにイランコントラ(CIAがイランに武器を密輸しその利益でニカラグアの反政府勢力を支援した)などは私のアメリカ滞在時にも報道されたし、有名なところではJFK暗殺の陰謀説など、元々陰謀国家としての疑惑の歴史がある。 本書によれば、ブッシュ一族などは元々先の大戦時代はナチの支援をした家系であり、CIA長官を務めた父ブッシュなどはCIAの麻薬取引やイランコントラの黒幕だったという。 また2000年や2004年の大統領選挙でのフロリダやオハイオでの不正(民主党支持者の登録が抹消される、選挙会場への交通が妨害される)などあったというが、それがどこまで真実なのか、一般読者には検証するすべはない。
さらに、本書によると2000年にウォフォフィッツやルビーといったいわゆるネオコンが起草したというRebuilding America’s defenseという文書には、パックスアメリカーナを維持強化するために、宇宙軍の創設だとか、生物兵器や戦闘ロボットの開発が必要と書かれてあるという。 SARSは白人には伝染せず有色人種だけに感染する人工ウイルスだったとか、ガンダムやターミネーターで出てくるような戦闘スーツの開発の話しになると、どこまで信じていいのかわからないところもある。
本書の著者は日本に住み、日本語の出来る日本びいきのカナダ人のようで、本書を日本語で書き起こしたようだが、文法や用語があいまいなところもあり、翻訳書のように感じる部分もある。 事実理解についても90年にアメリカがパナマ侵攻し、時の独裁者だったノリエガ将軍を逮捕した作戦Operation Just Cause(正義の作戦)を「オペレーション・ジャスト・コースト」と間違って記載しているなど、すべてがしっかり検証された事実ではないかもしれない。 また、日本はこんな「とんでも国家アメリカ」に従属するのではなく、思いやり予算を提供するかわりに、人道支援の「平和戦艦大和」を建造すべし、といっているなど思わず苦笑してしまう下りもある。 あくまでジャーナリストとして収集した事実や報道と、自分の意見がごちゃまぜになっている本である。
しかしながら、911の事件の報告書には少なからぬ数の専門家が疑問を呈し、証拠の隠滅や情報操作の可能性を指摘しているのは事実だ。 ブッシュ大統領は、911のあと2002年のState of the Union(一般教書)で、この事件を「Pearl Harbor of 21st century」と言い、イラン、イラクと北朝鮮をEvil Allianceと決め付けて対テロ戦争を本格化させてきた。 この本に書かれていることがもし本当で、911が対テロ戦争と称して気に入らない国を攻撃し、資源を独占し、軍事力を強化してアメリカのhegemonyを確立するための戦争を仕掛けるための謀略だったとすれば、正に気の狂ったとしか言いようのない、人類と世界に対する背信、底知れぬ悪罪である。 そうでないことを希望するが、一度この本を読んで謎の多さを知ると、その疑問は深まるばかりである。
以下、本件に関するウェブサイトを紹介する。
http://www.scholarsfor911truth.org/ (アメリカの専門家の意見や疑問、反証を紹介するサイト)
http://www.wa3w.com/911/index.html (日本語の911事件を検証するサイト)
http://www.vanityfair.com/features/general/060801fege01
(アメリカのvanity fairのウェブ番組で最近紹介されたもの。 911事件の当日、アメリカ空軍The Northeast Air Defense Sector (NEADS)で、ハイジャック機の情報が如何に入電したか、スクランブルによるF16の発進が行われたがハイジャック機のWTCやペンタゴンへの激突には全く間に合わなかったことなどが、管制室のテープの録音を追いながら分刻みで検証されている。 東海岸から中西部までを守るNEADSのレーダーが冷戦時代の時代遅れのもので、3000機以上の民間機が飛ぶ空で、ハイジャック機の場所を特定する能力がなく、FAA(Federal Aviation Agency)やボストンの民間の航空管理センターからの情報に頼るしかなかったこと。 第一報では、ハイジャックは真実でなく訓練と思われていたこと。 最初に情報が入ったAA11機がWTC北塔に衝突した飛行機と同一かは当時は誰も確認できておらず、その飛行機がペンタゴンに向かったと信じられていたこと。 ペンシルベニアに墜落したUA93ハイジャックの情報は、墜落後の10時過ぎにようやく入ってきたこと、大統領からのハイジャック機の撃墜命令は、墜落後に届いたこと、他にもAA77機やUA153機など一時は6機のハイジャック情報があり、混乱していたことなどがわかる。
今になってこのテープが公開されたというのは、軍の現場がこれだけ混乱しているのだから陰謀ではありえなかった、と言いたいためか、と思うのは勘ぐりすぎか。)