日本人は保守的だと、海外からは見られているから、この大転換は大きな注目を持って見られたようだが、国民そのものはなにやら自得しており、「想定内」の結果だったから、平然としたものである。 民主は得票でも圧倒的で、中京地区などでは比例区の当選数に候補者が足りないほどで、本当に大丈夫、という感じの候補も当選したが、一方の自民党は、大物や小泉チルドレンがほとんど落選した。 社会学者の内田樹は、今週のAERAのコラムで、「やっと死ねた自民」と題して、E.A.ポーの小説にある催眠術にかけられているうちに死んでしまって、術がとけずに死にたくても死に切れない男の話を引いて、自民は実はようやく死ねて安堵しているのでは、と一風変わったことを言っている。 確かに自民の議員たちも、長老連中が落選し、野党としてリセットできることに一息ついているかもしれない。
さて、鳩山新政権の閣僚人事やマニフェスト政策の是非が色々と議論されている。
まず、人事については、小沢を幹事長にいち早く決めたことで、またぞろ「二重権力」とか、鳩山政権小沢傀儡説が首をもたげた。先週TVでこれを報じる鳩山会見を見ていると、確かにまるで葬式のような固い表情で、印象はかなり悪かった。 だが、国会対策は党が中心にやっていくのが今の運営の仕組みであろうから、来年参院選で絶対過半数を獲得するための準備を含めて、小沢幹事長というのは順当なのかもしれない。 小沢が影で政権を操るというのは、少し穿ちすぎた見方かも知れず、国家戦略局を設置して官邸主導で改革を進める機能を形骸化するような権力を小沢が持つことはないと思いたい。 また、かなりの辣腕を振るうであろう管直人が国家戦略局担当大臣に内定したようだし、小沢、鳩菅で5年以上民主党をまとめてやってきたのだから、トップもそれだけ人間的にも成熟していると考えたい。
予算配分や財政政策の要となる財務大臣には、長老の藤井氏が予定されつつあるという。 大蔵官僚出身だが、小沢と長く行動にともにしてきたこの人物は、重要な役割を担う。 行革と二人三脚で、行政の無駄を徹底的に廃止し、税金を有効に配分して、セーフティネットの充実、世代間格差の是正、地方分権、そして経済の活性化を図ったもらいたいものだ。 雑誌の記事によれば、民主党は、財務省、経産省あたりとはタッグを組み、厚労省、農水省、国交省あたりは、官製事業のリストラなどで、対決する腹づもりだという。 子供手当ての財源や、高速道路無料化を批判する声もかなりあるが、基本的には少子高齢化に歯止めをかけるというマクロな社会政策と、道路行政のいびつな仕組みを正し、移動のインフラをより広く開放して、国民に安価な移動手段を提供し、同時に輸送コストの削減などによる経済便益を図るという方向性は支持されていると思う。 とにかく国民の期待は高いのだし、マスコミも国民も、つまらないことで揚げ足を取るのではなく、しっかりと本当の改革がひとつずつ実施されるのを、しばらくはしっかりと見守っていきたいものだ。
さて、鳩山新政権の閣僚人事やマニフェスト政策の是非が色々と議論されている。
まず、人事については、小沢を幹事長にいち早く決めたことで、またぞろ「二重権力」とか、鳩山政権小沢傀儡説が首をもたげた。先週TVでこれを報じる鳩山会見を見ていると、確かにまるで葬式のような固い表情で、印象はかなり悪かった。 だが、国会対策は党が中心にやっていくのが今の運営の仕組みであろうから、来年参院選で絶対過半数を獲得するための準備を含めて、小沢幹事長というのは順当なのかもしれない。 小沢が影で政権を操るというのは、少し穿ちすぎた見方かも知れず、国家戦略局を設置して官邸主導で改革を進める機能を形骸化するような権力を小沢が持つことはないと思いたい。 また、かなりの辣腕を振るうであろう管直人が国家戦略局担当大臣に内定したようだし、小沢、鳩菅で5年以上民主党をまとめてやってきたのだから、トップもそれだけ人間的にも成熟していると考えたい。
予算配分や財政政策の要となる財務大臣には、長老の藤井氏が予定されつつあるという。 大蔵官僚出身だが、小沢と長く行動にともにしてきたこの人物は、重要な役割を担う。 行革と二人三脚で、行政の無駄を徹底的に廃止し、税金を有効に配分して、セーフティネットの充実、世代間格差の是正、地方分権、そして経済の活性化を図ったもらいたいものだ。 雑誌の記事によれば、民主党は、財務省、経産省あたりとはタッグを組み、厚労省、農水省、国交省あたりは、官製事業のリストラなどで、対決する腹づもりだという。 子供手当ての財源や、高速道路無料化を批判する声もかなりあるが、基本的には少子高齢化に歯止めをかけるというマクロな社会政策と、道路行政のいびつな仕組みを正し、移動のインフラをより広く開放して、国民に安価な移動手段を提供し、同時に輸送コストの削減などによる経済便益を図るという方向性は支持されていると思う。 とにかく国民の期待は高いのだし、マスコミも国民も、つまらないことで揚げ足を取るのではなく、しっかりと本当の改革がひとつずつ実施されるのを、しばらくはしっかりと見守っていきたいものだ。