映画の公開も目前に控えた大ベストセラーをついに読んだ。 昨年買ったpapar backの最初の50ページくらいを読みさして一年以上放ってあったのだが、多くの人が夜を徹して読んだというだけあって、「一晩」でとはいかなかったが、連休中の帰省の新幹線の往復の車内など3日間で読み終えた。
ダビンチの「最後の晩餐」を始めとするあまりにも有名な絵画に秘められた謎(イエスのとなりに描かれているのは、ヨハネではなく女性のマリア?)。 娼婦だと言われてきたマクダラのマリアが、実はペテロよりもイエスに近い一番弟子だった、それどころか、王家の血を引くキリストの伴侶であり後継者として指名されていたという説。 初期キリスト教にはグノーシス派などによる、マリアやピリポの福音書が存在し、カトリックとはまったく違う解釈をマリアやキリスト教布教に携わった女性に与えていたということ。
小説は、カトリック教会によって異端とされたこれらの真実が、聖杯の秘密として、地下に潜った秘密組織(テンプル騎士団やシオン教会によって)守られてきていたとし、この聖杯(holy grail)が危機にあり、これを救うために呼び出された主人公達が、謎解きに挑む形で進行する。 ルーブル美術館での殺人に始まり、パリ市内の銀行から郊外の聖杯博士の邸宅へ、そしてジェット機でロンドンへと、主人公達は聖杯の秘密を手にすべく、殺されたルーブル館長が残した暗号を解読をしながら、短時間に飛び回る。
サスペンスやSFに明るくなく、聖書もまともに通読したことがない自分にとって、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」以来の面白さといえるかもしれない。 思想的な深みや神秘性では、中世の修道院内ですべてが展開し、殺人の真相が禁じられたアリストテレスの「笑い」の書にあったという落ちだった「薔薇の名前」に劣るが、「ダビンチコード」は、扱っている主題がキリスト教1500年の歴史の本質にかかわり、誰もが知っている聖人や天才をめぐって展開するだけに、より広範囲に読まれ、全世界で3600万部も売れた空前のベストセラーになったのだろう。 文庫版も含めて日本でも300万部近くが売れた(主舞台のフランスの倍以上)というから、日本人も相当熱心だといえよう。
「ダビンチコード」が出たことで、反論やら検証やら関連書が各国でごまんと出たようだが、アメリカのジャーナリストが書いた「ダビンチコードの真実」(竹書房)が文庫で出ていて、これはイロイロな学者の説を紹介しながら検証しており、読後の疑問や好奇心を満たすのには役に立った。
映画は20日に、トムハンクスやジェイレノなどのスターを擁して世界同時公開とかで、すでにマスコミでもガンガン報道されている。 六本木ヒルズ52Fの森美術館でも、「ダビンチコード展」をやっているらしい。 間違いなくヒットするでしょうね、これ。
ダビンチの「最後の晩餐」を始めとするあまりにも有名な絵画に秘められた謎(イエスのとなりに描かれているのは、ヨハネではなく女性のマリア?)。 娼婦だと言われてきたマクダラのマリアが、実はペテロよりもイエスに近い一番弟子だった、それどころか、王家の血を引くキリストの伴侶であり後継者として指名されていたという説。 初期キリスト教にはグノーシス派などによる、マリアやピリポの福音書が存在し、カトリックとはまったく違う解釈をマリアやキリスト教布教に携わった女性に与えていたということ。
小説は、カトリック教会によって異端とされたこれらの真実が、聖杯の秘密として、地下に潜った秘密組織(テンプル騎士団やシオン教会によって)守られてきていたとし、この聖杯(holy grail)が危機にあり、これを救うために呼び出された主人公達が、謎解きに挑む形で進行する。 ルーブル美術館での殺人に始まり、パリ市内の銀行から郊外の聖杯博士の邸宅へ、そしてジェット機でロンドンへと、主人公達は聖杯の秘密を手にすべく、殺されたルーブル館長が残した暗号を解読をしながら、短時間に飛び回る。
サスペンスやSFに明るくなく、聖書もまともに通読したことがない自分にとって、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」以来の面白さといえるかもしれない。 思想的な深みや神秘性では、中世の修道院内ですべてが展開し、殺人の真相が禁じられたアリストテレスの「笑い」の書にあったという落ちだった「薔薇の名前」に劣るが、「ダビンチコード」は、扱っている主題がキリスト教1500年の歴史の本質にかかわり、誰もが知っている聖人や天才をめぐって展開するだけに、より広範囲に読まれ、全世界で3600万部も売れた空前のベストセラーになったのだろう。 文庫版も含めて日本でも300万部近くが売れた(主舞台のフランスの倍以上)というから、日本人も相当熱心だといえよう。
「ダビンチコード」が出たことで、反論やら検証やら関連書が各国でごまんと出たようだが、アメリカのジャーナリストが書いた「ダビンチコードの真実」(竹書房)が文庫で出ていて、これはイロイロな学者の説を紹介しながら検証しており、読後の疑問や好奇心を満たすのには役に立った。
映画は20日に、トムハンクスやジェイレノなどのスターを擁して世界同時公開とかで、すでにマスコミでもガンガン報道されている。 六本木ヒルズ52Fの森美術館でも、「ダビンチコード展」をやっているらしい。 間違いなくヒットするでしょうね、これ。
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