『我等の仲間』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、1936年)を観た。
パリの下町。
ある夜、安ホテルに暮らす失業中のジャンとシャルル、レイモンは、トランプ賭けをしながら、警察に追われて宿のないマリオを匿おうとしていた。
そこへカフェの亭主が、共同で買った宝くじが当選したとの知らせを持ってくる。
喜んだ彼らが盛大に、ホテルの全住民を招きながらシャンパンで祝っていると、行商に出かけていたジャックも丁度帰って来た。
10万フランの大金。
仲間はそれぞれ、一人当たり2万フランの夢を抱く。
だがジャンは、折角だからみんなで共同経営の店を開こうと提案する。
その話にのった4人は、マリオの恋人ユゲットも連れて早速、川辺に沿って郊外のそれらしい物件を探して歩く。
すると、ボロボロでも気に入る廃屋があって・・・
5人で共同経営するレストランを夢み、希望に燃えて仲間は家の修理に励む。
男仲間に加わっているマリオの恋人ユゲット。
そのユゲットに恋心を抱くジャック。
ジャンにそれを咎められたジャックは、嵐の翌朝、書き置きをして旅に出て行く。
シャルルの妻ジーナが、一年振りにシャルルの前に顔を出し、宝くじの一部2000フランを要求する。
シャルルは仲間に感づかれないようにその金を渡したつもりでも、ジャンに気づかれてしまう。
ジャンは、それをジーナから取り戻そうと彼女の住まいに行く。
しかしジャンは、ジーナの魅力に負けて、二人はねんごろの仲となる。
レストラン「我らの家」が完成し、昔の仲間を招待してのパーティ。
ジャン・ギャバンの歌う“水の畔を歩いてみれば” ー YouTubeより
楽しさの絶頂のなか、屋根で踊っていたレイモンが、そこから落ちて死んでしまう。
そして、憲兵から国外退去の命令が出ていたマリオも、ユゲットと連れだって去っていく。
残るはジャンとシャルルの二人。
シャルルはジーナに未だに未練がある。
ジャンは、自分に寝取られたシャルルに向かって、女より友情が優先するとに説き、それに納得したシャルルと、二人でジーナに決別の挨拶に行く。
オーナーは二人だけになったが、とうとう約束の復活祭の日のオープン日がやって来る。
盛大な人出で、オープンは成功する。
そこに新たな彼氏を伴って現れるジーナ。
ジーナはこっそりとシャルルに焚きつける。
「ジャンに踊らされていた。彼は二人の夫婦の寄りが戻るのを恐れていた」と。
そこへやって来るジャン。
逆上したジャンによって、今までの希望はすべて水の泡となって消え去る。
デュヴィヴィエのペシミズムがもっともよく表れている作品ということか。
でも一箇所どうしても腑に落ちない場面がある。
どうでもいい場面かもしれないが、宝くじの当選を知らせるカフェの亭主は、レイモンに「俺とお前で買った宝くじが当たった」と言っている。
そのように字幕スーパーはなっている。
となると当選者は6人の共同か、それとも、カフェの亭主は別のくじを持っていて同時に当たったのか、そこのところがよくわからない。
この作品のシナリオは、そんないい加減ではないと信じているから、ここが余計に頭を悩ましてしまう。
そのことさえなければ、やはりデュヴィヴィエは素晴らしいと無条件に思うのだが。
パリの下町。
ある夜、安ホテルに暮らす失業中のジャンとシャルル、レイモンは、トランプ賭けをしながら、警察に追われて宿のないマリオを匿おうとしていた。
そこへカフェの亭主が、共同で買った宝くじが当選したとの知らせを持ってくる。
喜んだ彼らが盛大に、ホテルの全住民を招きながらシャンパンで祝っていると、行商に出かけていたジャックも丁度帰って来た。
10万フランの大金。
仲間はそれぞれ、一人当たり2万フランの夢を抱く。
だがジャンは、折角だからみんなで共同経営の店を開こうと提案する。
その話にのった4人は、マリオの恋人ユゲットも連れて早速、川辺に沿って郊外のそれらしい物件を探して歩く。
すると、ボロボロでも気に入る廃屋があって・・・
5人で共同経営するレストランを夢み、希望に燃えて仲間は家の修理に励む。
男仲間に加わっているマリオの恋人ユゲット。
そのユゲットに恋心を抱くジャック。
ジャンにそれを咎められたジャックは、嵐の翌朝、書き置きをして旅に出て行く。
シャルルの妻ジーナが、一年振りにシャルルの前に顔を出し、宝くじの一部2000フランを要求する。
シャルルは仲間に感づかれないようにその金を渡したつもりでも、ジャンに気づかれてしまう。
ジャンは、それをジーナから取り戻そうと彼女の住まいに行く。
しかしジャンは、ジーナの魅力に負けて、二人はねんごろの仲となる。
レストラン「我らの家」が完成し、昔の仲間を招待してのパーティ。
ジャン・ギャバンの歌う“水の畔を歩いてみれば” ー YouTubeより
楽しさの絶頂のなか、屋根で踊っていたレイモンが、そこから落ちて死んでしまう。
そして、憲兵から国外退去の命令が出ていたマリオも、ユゲットと連れだって去っていく。
残るはジャンとシャルルの二人。
シャルルはジーナに未だに未練がある。
ジャンは、自分に寝取られたシャルルに向かって、女より友情が優先するとに説き、それに納得したシャルルと、二人でジーナに決別の挨拶に行く。
オーナーは二人だけになったが、とうとう約束の復活祭の日のオープン日がやって来る。
盛大な人出で、オープンは成功する。
そこに新たな彼氏を伴って現れるジーナ。
ジーナはこっそりとシャルルに焚きつける。
「ジャンに踊らされていた。彼は二人の夫婦の寄りが戻るのを恐れていた」と。
そこへやって来るジャン。
逆上したジャンによって、今までの希望はすべて水の泡となって消え去る。
デュヴィヴィエのペシミズムがもっともよく表れている作品ということか。
でも一箇所どうしても腑に落ちない場面がある。
どうでもいい場面かもしれないが、宝くじの当選を知らせるカフェの亭主は、レイモンに「俺とお前で買った宝くじが当たった」と言っている。
そのように字幕スーパーはなっている。
となると当選者は6人の共同か、それとも、カフェの亭主は別のくじを持っていて同時に当たったのか、そこのところがよくわからない。
この作品のシナリオは、そんないい加減ではないと信じているから、ここが余計に頭を悩ましてしまう。
そのことさえなければ、やはりデュヴィヴィエは素晴らしいと無条件に思うのだが。