レンタル店で何があるかなと見ていて、ひとつのモノクロのパッケージに惹かれた。
作品は『パプーシャの黒い瞳』(クシシュトフ・クラウゼ、ヨアンナ・コス=クラウゼ監督、2013年)。
1910年。ポーランドのある小さな町で、まだ若いジプシーの母親が一人の赤ん坊を出産し“パプーシャ(人形)”と名付けた。
1921年。少女のパプーシャは、樹の穴から盗品の包み紙に文字が印刷されているのを見る。
ジプシーたちは、文字をガジョ(よそ者)の呪文、悪魔の力と忌みきらったが、パプーシャは町の人に頼み、読み書きの仕方を教えてもらって文字を覚えた。
1949年。秘密警察を殴って追われている作家・詩人のイェジ・フィツォフスキが、パプーシャたちのジプシーに匿ってもらうためにやって来た。
ある日、ジプシーたちと暮らすフィツォフスキは、パプーシャの口から出る言葉を耳にして、彼女に詩の才能があることに気付いた・・・・
この作品は実在人物“パプーシャ”ことブロニスワヴァ・ヴァイス(1910?-1987年)の半生の物語である。
彼女は、書き文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、 歴史上初めてのジプシー女性詩人となる。
しかし、古くから伝わるジプシーの秘密を外部にさらし掟を破ったとして、彼らのコミュニティから追放され、神経も病む。
ジプシーについて、バイオリンを奏でながらみんなで舞曲を踊るというイメージのみで何の知識もない私にとって、「ジプシーの秘密」が何かわからない。
もう少し、知らねばと思う。
ポーランドの広い農地の中の道を、定住地を持たないジプシー達が馬車で行く。
美しいモノクロの画面。風景写真を見ているか、絵画を見ているような気分に襲われる。
それが、内容とよくマッチしている。
また、第二次大戦中のナチスによるジプシーの迫害。
戦後の政府による徹底した同化政策、定住政策が実施された史実。
これらのことも物語に溶け込ませ、内容の濃い映画となっている。
ポーランド映画は、好きな監督アンジェイ・ワイダがらみで多少は知っているつもりでいたけど、この監督夫婦のクラウゼについては知識が全くなかった。
夫のクシシュトフ・クラウゼ監督は一年前ほどに亡くなったという。
残念だが、今後は単独でもヨアンナ・コス=クラウゼ監督が良い作品を生み出してくれると信じている。
“ジプシー”という名称について。
1971年の第1回世界ロマ会議以降、“ロマ”と呼称することが提唱された。
現在、ジプシーは差別用語、放送禁止用語とみなされているけれど、ジプシーにはロマ以外の民族も含まれていて、この名は本来彼ら全体を代表するものではない。
この名を使わないグループも多数存在し、彼らの中には“ロマ”とは異なるアイデンティティをもち、「自分たちはロマではない」と主張する者もいるという。
(Wikipediaより)
作品は『パプーシャの黒い瞳』(クシシュトフ・クラウゼ、ヨアンナ・コス=クラウゼ監督、2013年)。
1910年。ポーランドのある小さな町で、まだ若いジプシーの母親が一人の赤ん坊を出産し“パプーシャ(人形)”と名付けた。
1921年。少女のパプーシャは、樹の穴から盗品の包み紙に文字が印刷されているのを見る。
ジプシーたちは、文字をガジョ(よそ者)の呪文、悪魔の力と忌みきらったが、パプーシャは町の人に頼み、読み書きの仕方を教えてもらって文字を覚えた。
1949年。秘密警察を殴って追われている作家・詩人のイェジ・フィツォフスキが、パプーシャたちのジプシーに匿ってもらうためにやって来た。
ある日、ジプシーたちと暮らすフィツォフスキは、パプーシャの口から出る言葉を耳にして、彼女に詩の才能があることに気付いた・・・・
この作品は実在人物“パプーシャ”ことブロニスワヴァ・ヴァイス(1910?-1987年)の半生の物語である。
彼女は、書き文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、 歴史上初めてのジプシー女性詩人となる。
しかし、古くから伝わるジプシーの秘密を外部にさらし掟を破ったとして、彼らのコミュニティから追放され、神経も病む。
ジプシーについて、バイオリンを奏でながらみんなで舞曲を踊るというイメージのみで何の知識もない私にとって、「ジプシーの秘密」が何かわからない。
もう少し、知らねばと思う。
ポーランドの広い農地の中の道を、定住地を持たないジプシー達が馬車で行く。
美しいモノクロの画面。風景写真を見ているか、絵画を見ているような気分に襲われる。
それが、内容とよくマッチしている。
また、第二次大戦中のナチスによるジプシーの迫害。
戦後の政府による徹底した同化政策、定住政策が実施された史実。
これらのことも物語に溶け込ませ、内容の濃い映画となっている。
ポーランド映画は、好きな監督アンジェイ・ワイダがらみで多少は知っているつもりでいたけど、この監督夫婦のクラウゼについては知識が全くなかった。
夫のクシシュトフ・クラウゼ監督は一年前ほどに亡くなったという。
残念だが、今後は単独でもヨアンナ・コス=クラウゼ監督が良い作品を生み出してくれると信じている。
“ジプシー”という名称について。
1971年の第1回世界ロマ会議以降、“ロマ”と呼称することが提唱された。
現在、ジプシーは差別用語、放送禁止用語とみなされているけれど、ジプシーにはロマ以外の民族も含まれていて、この名は本来彼ら全体を代表するものではない。
この名を使わないグループも多数存在し、彼らの中には“ロマ”とは異なるアイデンティティをもち、「自分たちはロマではない」と主張する者もいるという。
(Wikipediaより)
1度見てみたい。
ご訪問ありがとうございました。
この作品、実は、筋になる内容の年号が行ったり来たりしています。
それが又、魅力のひとつですが、地味でもこのような作品をひとりでも多くの人に観てもらいたいなと感じています。
私も主人公の“パプーシャ”、ジプシー(ロマ)についてもっと知りたいと思っています。
観て、自分のために良かったなと思いました。