障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

年金はどう増やす?

2011-10-08 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

3連休は快晴で始まりました。
空気もさわやかで、屋外のスポーツをしたくなりますね。


それなのに、今日は、年金の増やし方について、です。どうか、おつきあいください。

ねんきん定期便は届いていますか?

私、自分のねんきん定期便を見て、愕然としてしまいました。。。
「これじゃ、暮らしていけない!」と危機感をもったのです。

もらえる年金は、これだけ。
どうしたらいいんだろう。。。

1 老後の生活資金はいくら必要?

まずは、老後にいくら必要なのかを見積もって、現在の「ねんきん定期便」と比較して、ギャップを埋めていきましょう。

総務省の家計調査や生命保険文化センターの調査では、

* 月額27万円:一般的に高齢者世帯が必要とする生活費
* 月額38万円:ゆとりある老後

が必要という結果がでています。


* 年額336万円:一般的な生活
* 年額456万円:ゆとりある生活      ってことですか。

昨日の試算を見直してください。

月給60万円のBさんが、20歳~60歳まで40年間働いて、専業主婦の奥様がいる場合、年金は326万円と出しました。

でも、ほとんど、ありえない設定です。

20歳から月給60万の人、めったにいませんよね。

40年間の給料は平均されるので、30万前後になるのではないかと思います。
どう考えても、年金では足りないようです。

今のお年寄りは、現役世代の私たちとは年金の計算方法が違います。
上記の調査結果は、金利が高かった時代を生きてきた今のお年寄りの生活費かもしれません。

では、現役世代の私たちはどうすればいいのでしょうか?


2 まずは生活費を見直す

月額27万が無理そうなら、最低いくら見積もればいいんでしょうか。

ゆとりなくても、たまには温泉や旅行にも行きたいし。。。

まず、一番大きな出費は家賃じゃないですか?

東京で10-12万くらいが、夫婦2人で暮らすくらいの広さの相場でしょうか。
これだけで、生活費の半分近くかかります。

家賃を払わないで済みには、

* 自分でマンションか一戸建てを購入する。
* 親の住んでいた持家を相続する。

くらいしかありません。

マンションか一戸建ての購入を考えるのは、30代中頃~40代前半くらいが、
ローンの返済時期を退職金などと組み合わせてると、最適に思います。

60歳になり、退職金で住宅ローンを払ってしまえば、老後の生活費はかなり削減できるでしょう。

あとは、食費と光熱費は必須項目で、ゆとりがあれば、趣味や旅行にまわせるのでしょうか。
夫婦2人で、月額17万円だったら、年金で暮らせるかもしれません。

食費と光熱費、田舎暮らしをしたら、どのくらい削減できるのでしょうね。

野菜などは自分で作り、冬の暖房は薪ストーブにすると(その薪ストーブが高いのですが素敵です)、
月額10万円くらいでもいけるかも?

そういう暮らしをすると、身体も動かすし、ボケなくていいのでは?と思っています。
田舎暮らし、憧れてしまいます。


3 年金を増やすには?

もらえる年金を増やすには、方法が2つあります。

* 繰り下げをする。
* 個人年金や国民年金基金や確定拠出などに入る。

年金の繰り下げは、65歳からの支給開始年齢を先に伸ばすことです。
伸ばせば伸ばすほど、支給率は上がっていきます。月額0.7%加算されていきます。

65歳の支給開始を、

66歳にすると、108.4%
67歳にすると、116.8%
68歳にすると、125.2%
69歳にすると、133.6%
70歳にすると、142.0% ←これがMAXです。

自営業なら、70歳まで伸ばすことも可能な場合がありませんか。

その場合、78万の国民年金が、最大110.76万円まで増やすことができます。

70歳まで働けるような環境作りを、40代頃から意識していくといいかもしれませんね。

2つ目の民間の個人年金、国民年金基金、確定拠出年金は、余裕があれば、どれかに入っておくといいでしょう。

足りない部分を補うことは必要です。
繰り下げた分を補うことも可能です。


4 60~64歳にもらえる年金は、受け取ること!

多くの人が誤解しているようです。

現行の制度では、男性で昭和36年4月1日生まれの人まで、女性で昭和41年4月1日生まれの人までで、
厚生年金に1年以上加入していた人に、生年月日に応じて、60~64歳までに2階部分のみの年金が支給されます。
この年金は、もらえる時期が来たら、早速、請求の手続きをしましょう。
繰り下げがお得と、3で説明しましたが、3と4は、別の制度です。

60~64歳までもらっても、65歳からは受け取らないで、繰り下げることはできます。

厚生年金部分だけそのまま受け取り、国民年金部分だけ繰り下げもできます。

説明不足で、何がなんだかわからない、かもしれませんが、
64歳までに支給が開始の厚生年金は、絶対にすぐもらう!と覚えておいてください。

この部分を繰り下げようとは思わないでくださいね。


5 国民年金は65歳まで任意加入できる

もし、60歳になったときに、上限の480月に満たなかったら、MAXの年金額はもらえません。
その場合、65歳までの間、480月になるまで任意加入できます。

もし、65歳になったときに、25年の加入期間に満たなかったら、70歳まで特別に加入もできます。
25年の加入期間がなかったら、そもそも国民年金がでないので、より深刻です。

私は20代の頃、保険料を支払っていない時期があり、65歳までぎりぎり任意加入して、ようやくです。

今から、65歳まで保険料を払うことを前提に、仕事のことやら何やらを計画せねば!と思っているのです。
そして、65歳からはできるだけ繰り下げをして、増やすことを考えています。


70歳定年の時代が来るかもしれません。

ヨーロッパの国々では、日本ほど急激な高齢化になっていなくても、68歳~70歳定年に向けて動いています。
イギリスでは、定年なしになりました。

社労士は自営業です。70歳まで働いている先輩もたくさんいます。

自分ができるかどうか、わかりませんが、視野の端っこに入れて、将来の計画を立てていこうと思います。


ざっくりとした計画でOKと思います。
楽しく、不安なく、暮らしていけるように、備えだけはできるところから始めていきましょう。


明日と明後日はお休みします。

Have a nice weekend! See you next week!

Chika Yoshino
コメント
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